一戸建ての中古物件を購入してリノベーションをする場合、マンションよりはるかに自由度が高く、大きくイメージを広げられます。しかし、自分の土地と家を購入しても建築基準法、条例、工法など制約があり追加変更ができない場合もあります。
まずはポイントとなる項目を抑え、依頼をする会社と一緒に物件をチェックしていきましょう。
間取り変更の自由度
間仕切り壁を取り払って部屋の間取りを変えたり、水まわりの位置を変えたり、間取りの変更はリノベーションの大きな醍醐味の一つ。ただし、購入する建物の工法によってその自由度が左右されます。柱と梁で建物を支える木造軸組工法、鉄骨造の場合は、比較的自由に間仕切りの変更が可能です。大きく間取りを変更する計画がある場合、物件を選ぶ際にあらかじめ構造・工法について概要を押さえた上で目的にあった物件を選ぶようにしましょう。
構造・工法については、下記「[家の構造を完全理解] 構造・工法とは?」をご覧ください。
窓の追加
増築の可否
購入した建物の土地に余裕があり、増築する事を考える際も注意が必要です。まず、その敷地に定められた建ぺい率、容積率による制限を超えてしまう場合は、増築が難しくなります。また、敷地に面する道路の幅によって建物の高さが制限されます。特に、平家を2階建てに変更・2階に増築を計画する場合は、あらかじめ確認、注意が必要です。
また、2階建てを3階建てに増築することは建ぺい率、構造上の問題から基本的にはできないと考えておくべきでしょう。
水まわり
水まわりの増設・移動はマンションのリノベーションに比べて自由度が高いです。キッチンの位置を大幅に移動したり、2階にトイレを増設するなど、自由に計画ができます。ただし、敷地と建物状況によっては給排水管の勾配が確保できない場合もありますので、依頼をする会社の方と一緒にチェックしておく事をお勧めします。
屋根裏
屋根裏は容積率をオーバーしない範囲であれば収納スペースとして変更する事が可能です。面積がそのフロアの2分の1以下で天井までの高さが1.4m未満の場合は床面積に算入されないので、容積率を気にせずに収納スペースとして活用する事ができます。
減築
家族構成の変更により、使わなくなった2階部分を撤去して平屋にするなど、減築する事ができます。
耐震補強
老朽化が気になる物件は、地震に備えて耐震補強についても検討をしておく必要があります。見た目のリノベーションも大切ですが、これから永く住む家の事です。家の耐久性の向上も検討に入れましょう。特に耐震補強工事は壁や床の一部を解体して行う必要がありますので後で検討するのではなく、他の工事と合わせて行う事が節約につながります。また、リノベーションの最初に計画しておくことで宅ローンにかかる費用を組み込むことができますので最初の段階で行うことをお勧めします。中古物件を購入する際は耐震診断を含む住宅診断を受けましょう。
この記事のまとめ
マンションに比べ自由度が高い戸建のリフォーム。
できることを理解して自分たちがやりたいリノベーションのイメージを実行しやすい物件を探していく事がポイントです。