マイホームを購入するとなった時、賃貸住宅ではできなかったような間取りや内装にこだわるように、車が好きな人にとっては駐車スペースにこだわりたい人がたくさんいます。
一般的には、住宅の前に駐車スペースを確保し、駐車スペースを含む外構部分をトータルコーディネートをしたり、予算があればカーポートを採用するというパターンが多いでしょう。
最近では、自分のこだわりたい部分に費用を掛けたい人が増えてきたため、車やアウトドアを趣味としている人は自分のこだわりの物を強固なガレージで守るためにガレージを選ぶ人も増えています。
その中でも、住宅の中にガレージを組み込んだガレージハウス(インナーガレージ)は特別で、スペースや費用に余裕がないと手を出せないイメージがあります。
ガレージハウスのことを知ることで、憧れから現実にしてみませんか。
夢のガレージをマイホームに!ガレージの特性を活かそう!
大事な物を守る
ガレージの一番のメリットは、剥き出しの駐車場や屋根のみのカーポートよりも、大事な車やアウトドア用品を風雨や砂ぼこりから守ることができる点ではないでしょうか。
さらに開口部に隙間のないシャッターを設置することで、より強固なガレージになるのも魅力でしょう。
他にも、完全に車を建物の中に駐車できるガレージであれば、盗難や車上荒らしを防止する効果もあります。
注意したい点で言えば、ガレージ内でエンジンをかけた時に排気ガスが排出されますので、窓や換気扇などの対策をしておきましょう。
趣味に特化
室内から鑑賞
ガレージと室内をガラスで区切ると、室内からガレージ内を見て楽しむことができます。
一般的な掃出し窓では窓枠が邪魔に感じる場合、ショールームのような大きなガラス窓を採用してもおもしろいでしょう。
しかし、その場合には1階は特にバランスよく耐力壁を配置する必要がありますので、自分の家に合った条件の窓や配置を見つけましょう。
アウトドア用品の保管庫
ガレージには車だけでなく、DIYの道具やアウトドア用品、季節外れのジェットスキーやサーフボードなど、室内に保管できないものを置くことができます。
利用方法はさまざまで、物の保管以外にも、ガレージの中に室内に繋がるドアを設置しておけば、雨の日の荷物の出し入れも、人も物も濡れることなく容易にできるメリットがあります。
生活スタイルを元に、メインの玄関とガレージからのドアの動線を考えて計画したいですね。
狭小地の奥の手
ガレージと言えば広い敷地に設置されているイメージがあるかもしれませんが、敷地面積に余裕が無くても駐車スペースを確保することができるのがインナーガレージのメリットです。
そのため狭小地にインナーガレージを採用するのは向いているのですが、注意点としては、構造上1階には多くの耐力壁が必要ですので、耐力壁の幅を確保して、車の出入りをスムーズに行うことができるのかを確認するということでしょう。
また、車の出入り以外にも盲点なのが、乗り降りするためのスペースを忘れるケースがあります。
その他にも車の買い替えも想定されますので、駐車スペースには余裕を持たせて計画すると良いでしょう。
半地下を利用
狭小地にも向いているインナーガレージですが、さらに土地を有効活用したい場合には地下を利用する方法もあります。
しかし、容積率の緩和が可能になる地下扱いにするためには、天井高を地盤面から1m以上低くするという制限があります。
そのため、地下を掘る深さにもよりますが、天井の高さによっては制限が出来てしまいますので、駐車可能な車種なのか確認が必要です。
また、床が地面よりも低いので、地上の住宅部分とは別に排水処理対策が必要です。
雨や台風による浸水被害の恐れもありますので、ハザードマップなどを確認して計画しましょう。
固定資産税が安い
建築基準法の中に「容積率の緩和措置」というものがあり、ガレージハウスにおける駐車場部分は、ガレージを含む家全体の床面積の合計の1/5までは、延床面積に算入しなくてよいと決まっています。
不動産物件としては、同じ容積の物件であっても、実際は居室部分の容積率が下がることから、物件としての評価額が下がるため、ガレージハウスは固定資産税が安くなります。
ただし、固定資産税が安くなるとはいえ、カーポートなどに比べると基礎工事などが必要になるため、ガレージとしてのコストは高くなるので気を付けましょう。
まとめ
ガレージハウスは剥き出しの駐車場や壁のないカーポートに比べ、コストは掛かりますが、屋根と壁があることで風雨から大事な物を守ることができます。
車のためだけではなく、ロードバイクやアウトドア用品、シーズン外のジェットスキー、スキューバダイビングなど、室内に保管する場所は無いけれど、大事に保管したい趣味の物がある場合には、とてもオススメです。