住まいのお金

元金金等返済で毎月の返済額を減らしていこう

住宅ローンの返済について「今から数十年後も現在の収入が継続し、期日通りに返済できるか不安」と感じている人も多いのではないでしょうか?

確かに住宅ローンは返済期間が数十年にも及ぶ長期のローンですので、将来的な不安を感じる人も少なくありません。

このような人は借入時に返済方法を工夫するだけで、将来の負担を軽くすることができます。

元利均等返済ではなく、元金均等返済を選択しましょう。

元金均等返済の特徴やメリットについて詳しく解説していきます。

元金均等返済とは

元金均等返済とは、毎月返済する「元金」が一定の返済方法です。

借入当初から元金の返済を効率的に進めることができるので利息負担が少ないというメリットがありますが、借入当初の返済額が大きくなるという点がデメリットです。

元利合計金額でなく元金を均等に返済する方法

元金均等返済とは、住宅ローンを借りた元金が毎月均等になるよう返済していく方法です。

3,600万円を30年ローンで借りたのであれば、3,600万円÷(30年×12ヶ月)=10万円の元金+1ヶ月分の利息を返済していきます。

毎月発生する利息は月によって異なるので、返済額の合計は毎月異なります。

返済が進むと返済額が少なくなる

元金均等返済は返済が進むと返済額は少なくなります。

これは利息の負担額が少なくなっていくためです。

  • 借入額:3,600万円
  • 返済期間:30年
  • 毎月返済元金:10万円
  • 金利:1%

このケースでは1ヶ月目に発生する利息は残高3,600万円×1%÷365日×30日=29,589円で、返済額の合計は元金100,000円+利息29,589円=129,589円になります。

返済開始から20年経過した時は借入元金は3,600万円–(10万円×20年×12ヶ月)=1,200万円となっています。

この際に発生する1ヶ月分の利息は、残高1,200万円×1%÷365日×30日=9,863円で、返済額合計は元金100,000円+利息9,863円=109,863円です。

借入当初よりも利息の負担が減少するため、実に2万円程度返済額が低くなるのが元金均等返済の特徴です。

「将来的な返済の負担を軽くしたい」というケースにおいて活用できます。

借入当初は返済額が多い

返済が進むにつれて利息負担が軽くなる一方、元金均等返済は借入当初は利息負担が大きいので返済額の合計が大きくなります。

借入当初の若い時にある程度経済的な余裕があるという人でないと、元金均等返済は利用できません。

また、毎月の返済額が一定ではないので、家計のやりくりが安定しないという点もデメリットとして理解しておきましょう。

元利均等返済と元金均等返済の違い

元利均等返済と元金均等返済の違いは、毎月の返済額と利息負担額の2点です。

元利均等返済と元金均等返済の違いについて詳しく解説していきます。

返済額が一定か否か

元利均等返済とは、元金の返済額と利息の支払額が毎月一定になる返済方法です。

毎月、元金返済額と利息の支払額の割合を調整して、毎月の返済額が一定になるよう設計されています。

例えば元利均等返済で3,600万円を30年ローンで借りた際の毎月返済額は115,790 円です。

初回の返済の元金と利息の割合は以下の通りです。

  • 元金返済:85,790円
  • 利息:30,000円

元利均等返済では上記の元金と利息の割合を毎月調整して、元金と利息の合計額が毎月一定になるよう返済していきます。

同じ条件での元金均等返済の初回返済額は129,589円ですので、元金均等返済の方が借入当初は返済額が多くなります。

元金均等返済では、最初から元金を10万円返済するので、借入当初は返済額が大きくなります。

返済総額は元利均等返済の方が多くなる

元利均等返済は最初は元金の返済額が元金均等返済よりも少ない返済方法です。

そのため元金均等返済よりも元利均等返済の方が元金の減りが遅くなります。

毎月発生する利息は返済日時点の借入残高に対して発生するので、元金の減りが遅い元利均等返済の方が利息の負担は大きくなります。

借入金額 3,600万円、借入期間30年、金利1%の住宅ローンの利息負担総額とそう返済額合計の違いは次の通りです。

利息総額 総返済額
元利均等返済 5,684,288円 41,684,288円
元金均等返済 5,414,880円 41,414,880円

このように、利息負担額は元金均等返済の方が約27万円軽くなります。

適切な返済方式を選ぼう

借入当初の返済額の負担に耐えることができれば、元金均等返済には「将来的な負担が軽くなる」「利息負担の総額を抑えられる」という2つのメリットがあります。

住宅ローンの返済というと毎月定額の元利均等返済が当たり前のように思われていますが、元金均等返済も選ぶことができるので、将来的なビジョンを踏まえて適切な返済方法を選択しましょう。

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