「子どもの就職や結婚」「孫の誕生」「両親のリタイヤ」など、家族の状況の変化により、ライフスタイルも日々変化していきます。
いつも近くにいた親子も、いつのまにか遠くに住むようになってしまうものです。このような変化の中で、様々なきっかけから、親子が再び同居を検討する機会が訪れる場合があります。しかし、同居となると生活感の違いやプライバシーの確保などから、ハードルが高くなり諦めてしまいがちです。
そんな中で注目されているのが、親子が近居するという選択肢です。近居とはその名の通り、近くに居る（住む）ということです。長距離だと頻繁に会いに行くことや手助けすることは難しいですが、近くにいることのメリットは意外とたくさんあるようです。
今回は、親子で近居することのメリットをまとめてみました。いま一度、離れて暮らす親子の住まいについて、考えるきっかけにしていただければ幸いです。
＜近居のメリットとおすすめの近居スタイル＞
1.親世帯のメリット
子ども世帯の近くに住むことに、自然と抵抗感を抱いてしまう方も多いのではないでしょうか。敬遠してしまう理由としては、迷惑をかけたくないことなどが挙げられます。しかし、高齢になるほど近くに住んでいたほうが、すぐに子ども世帯のサポートを受けられるなどのメリットがあります。
また、会社をリタイヤをしたあとには環境が変化するため、なかなか生活スタイルを確立することができない方も多いようです。そのようなとき、子ども世帯の近くに引越しして孫の成長を見守ることで、それが日々の活力になり、楽しい老後を送れるようになります。
このように親世帯には、様々なメリットがあります。次に、子ども世帯ではどうなのか確認していきましょう。
2.子ども世帯のメリット
世帯収入の減少や女性の社会進出など、共働きの世帯が多くなり、子どもを育てることが非常に難しい環境になってきています。このような中で、親世帯が近くに住んでいることは、手助けを受けやすくなり非常に心強いです。また、両親と孫が一緒に楽しく遊んでいる姿を見ると、日々の疲れもすっかり忘れてしまうのではないでしょうか。
さらに、親世帯が高齢になったときには、近くにいることで様子が把握しやすいうえに、すぐに駆け付けられたり、介護が必要になったときに離職をしなくて良いなどのメリットもあります。
このように親世帯・子ども世帯の近居は、お互いにメリットがあることがわかっていただけたと思います。では、具体的な近居の方法にはどのような形があるのでしょうか。
3.おすすめの近居スタイル～マンション内近居～
おすすめの近居スタイルは、同じマンションの別住戸に親世帯・子ども世帯の両世帯が住む、マンション内近居があります。適度な安心感と距離感があることが人気の理由です。
同居で毎日顔を合わせると、少なからずストレスを感じてしまうものです。しかし、マンション内近居であれば、１つ屋根の下で二世帯住宅のような安心感がある中で、完全に別住戸となることで、お互いの生活が干渉されすぎないという良さもあります。
また、近居をする事で自治体などから助成金を受けられることもありますので、検討する際には、必ずチェックしてみてください。検索の際には「（検討している自治体名）近居 助成金」などで調べてみると良いでしょう。
尚、ここでは、マンション内近居をご紹介しましたが、数駅程度離れたマンションであっても、同じようなメリットが得ることが可能です。同じマンション内では近すぎるかなという方は、理想とする範囲内に置き換えて検討してみてください。
<まとめ>
親子で近居することのメリットを紹介してきました。同居に近いメリットが得られるとともに、デメリット部分もしっかりと軽減されるため、今の時代に適合した親子で程よい距離間の保てる住まい方ではないかと思います。また、助成金を得られることもあるため検討する際は、必ず確認するようにしましょう。
お互いが遠くに住んでいて、心配だけどなかなかコミュニケーションが取りづらくなってしまっている方は、ぜひこの機会に近居することを提案してみてはいかがでしょうか。間取りや設備を優先するよりも、ずっと快適な暮らしが待っているかもしれません。
