住まいのお金

ライフプランについて考えよう

人生の中で、お金が必要になるタイミングは多岐にわたります。
お金が必要になってから、借入などでその都度お金を用意していたら、いくら借金してもお金は足りません。
お金には計画性が大切で、大きなお金が必要になるタイミングでは計画性がより重要になります。
お金はお金が必要になるタイミングに前もって合わせて貯蓄をしたり、ローンの頭金を用意する必要があります。
計画的に資金計画を立てるためにはライフプランを立てることが非常に重要です。
ライフプランとは何か?またライフプランの立て方について詳しく解説していきます。

そもそもライフプランとは?

ライフプランとは、お金が必要になるタイミングやその金額を把握して計画を立てることをいいます。
お金は必要に迫られてから工面するのではなく、将来の計画を立てて、その計画に向けて貯蓄などを行っていく必要があります。
実際にソニー生命の調査では非常に約8割の人がライプランニング行なっているという結果が出ています。

参考:https://www.sonylife.co.jp/company/news/26/nr_150116.html

実際に多くの人が行なっているライフプランニングですが、若い時からライフプランを立てた方がより時間的な余裕を持って、計画的に資金計画を立てることができるでしょう。
また、人生に何かの転機が訪れた時がライフプランを立てるきっかけとなる人が多いようです。

参考:https://www.sonylife.co.jp/company/news/26/nr_150116.html

やはり、結婚、就職、出産など人生の中で将来を考えなければならないタイミングで、ライフプランニングを行う人が多いようです。

ライフプランの立て方

では、具体的にライフプランはどのように立てていくべきでしょうか?
ライフプランの立て方はそれほど難しく考える必要はありません。
人生でやらなければならないことや、やりたいことを書き出し、それを時系列で並べ、必要資金を当てはめるだけになります。
具体的にライフプランの立て方を解説していきます。

①人生の計画を立てる

まずは、人生の計画を箇条書きにしてみましょう。
計画は人それぞれでしょうが、基本的には以下のようなものがあります。

  • 結婚
  • 自動車購入
  • 住宅購入
  • 子供の進学
  • 老後資金

などが考えられるでしょう。
この他にも旅行や趣味など、この段階ではどのようなものを入れても構いません。
とにかく人生でお金が必要になりそうなことを書き出してみましょう。

②ライフプラン表を作る

①で書き出した出来事と、そのために必要になるおおよそのお金を、時間軸にそって表にしてみましょう

ここに家族の年齢を当てはめたものが以下のような「ライフプラン表」になります。

父年齢 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
母年齢 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37
長男年齢 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
長女年齢 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
イベント 家族旅行 住宅購入 自動車買換え
金額(万円) 3,000 300
父(歳) 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51
母(歳) 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48
長男(歳) 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
長女(歳) 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22
イベント 自動車買換え 長男大学進学 長女大学進学 ヨーロッパ1周
金額(万円) 300 300 300 300

③ライフプラン表からいつ・いくらお金が必要になるのか知ることができ

ライフプラン表を作ることで「自分がいくつの時」「何の目的で」「いくら必要になるのか」ということを知ることができます。
この段階であまりにも無計画なものは我慢することなども検討できますし、また目的達成のために収入が足りないのであれば毎月いくら節約する必要があるのかということを知ることができます。

ライフプラン表を作ることで、人生の中で必要になるお金を見えるかすることができる効果がかるのです。

ライフプランに沿って資金計画を立てる

ライフプラン表を作ったら、そのライフプランを実現するための資金計画を立てなければなりません。
ライフプランは人によって十人十色ですが、ここでは多くの人がライフプランに組み込むことが多い、住宅購入、教育資金、老後資金について資金計画の立て方を解説していきたいと思います。

住宅を購入する場合

住宅は一般的に全額自己資金で購入する人はほとんど存在しません。
多くの人が住宅ローンを組んで住宅を購入していますので、住宅購入の資金計画を立てるには「頭金がいくら必要なのか」という計画を立てる必要があります。
今は頭金なしでも住宅ローンを組むことはできますが、頭金なしで住宅ローンを組んでしまうと、毎月返済額が多くなるか、完済時年齢が長くなるかのいずれかです。
毎月の返済が多くなることも、完済時が定年退職後になってしまうことも好ましいことではありません。
前述したライフプラン表に則って住宅ローンを組んだ場合、35歳で25年ローンの計画を立てる必要があります。
3,000万円の住宅ローンを期間25年、金利1%で組んだ場合毎月返済額は113,061円となります。
ここから頭金を計算しましょう。
以下のいずれかのケースでは頭金が必要になります。

  • シミュレーションから算出した返済額が希望額よりも多い場合
  • 購入したい物件が3,000万円では足りない場合

例えば「借入額は3,000万円でいいが、毎月の返済を10万円くらいにしたい」という場合には、借入可能額は約2,650万円になります。
この場合にはローンを組むまでに約350万円程度の預金をしておく必要があります。
また、購入したい物件が3,000万円では足りない場合には、その不足額を住宅ローンの借入額を増やして補うか、頭金を用意して補うかのいずれかです。
いずれにせよ、ライフプランを立てた段階から

  • 毎月いくらの返済なら可能なのか
  • 住宅購入に必要なお金はいくらなのか

という2点をある程度明確にして、60歳までに完済できるような住宅ローンを組むようにしましょう。
なお、35歳までの5年間で350万円を貯めるには、年間70万円の貯蓄を行う必要があります。
ボーナスで毎年50万円を貯めることができれば、月々16,000円程度貯金することで5年間で頭金に必要な資金を貯めることができます。

住宅ローンによって生命保険の見直しも可能

住宅ローンには団体信用生命保険がついています。
団体信用生命保険とは、住宅ローン借主が死亡や高度障害になった時に保険がローンの残金を返済してくれるというものです。
つまり、住宅ローン残高分の生命保険に加入していることと同じですので、住宅ローンを借りたら、生命保険の見直しを行い、保険料の節約ができるということも考慮に入れましょう。
将来的に住宅ローンを組む予定があるのであれば、死亡率の低い若いうちからあまり高額な生命保険には入らずにその分を貯蓄に回した方がよいかもしれません。

子供の学費を考える場合

上記ライフプラン表では、長男の大学進学が15年後、長女の大学進学が18年後です。
このシミュレーションでは私立文系の4年間の平均授業料である約400万円を必要資金としました。
長男の場合には年間約26万円、長女は年間約22万円の貯蓄を行なっていけば、それぞれの子供が大学進学した際に必要な4年分の授業料を入学初年度に用意することができます。
このように、貯蓄は目標金額を達成するまでの残り年数から「毎年いくら貯蓄をすればよいのか」「毎月いくら貯蓄が必要か」ということをできる限り細分化しておこなって行くことが大切です。

子育てが終わったらライフプランを見直す

子供が大学を卒業し社会人になったら、そこでライフプランを見直す必要があります。
支出の状況が大きく変わり、次は老後資金を貯めなければならないためです。
「老後2,000万円問題」などと話題になりましたが、やはり老後は2,000万円程度の預金を持っておかないと年金収入だけで生活していくことは困難ですし、寿命がさらに延び、年金が減らされる可能性が高いことを考えると2,000万円だけでは足りないでしょう。
その2倍の4,000万円程度あれば余裕があると考えた方がよいでしょう。
退職金が2,000万円もらえるのであれば、差額の2,000万円を、子供が自立した52歳から60歳までの8年間で考える必要があります。
つまり年間250万円貯める必要がありますが、この時期には子育ても終わり給料も増えていることから決して不可能な数字ではありませんし、ボーナスだけでこれくらいを貯めることができる可能性もあります。
いずれにせよ、子育てが終わった段階で、1度ライフプランは見直す必要があるでしょう。

まとめ

人生の中では様々なイベントがあり、その都度お金がかかります。
あらかじめライフイベントとそれに伴う費用を予測し、予測に則り貯蓄を行なっていく必要があります。
家計の収支の状況などによってイベントや必要金額は変わりますので、ライフプランは定期的に見直し、このままで良いのかどうかを繰り返し点検するようにしましょう。
 
 


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