建築基準法が見直された2000年以前の建物(特に木造住宅)に住んでいるまたは購入される場合には耐震補強が必要となることもあります。
耐力壁の増設
外壁や内壁に筋交いや構造用合板を追加し耐力壁を増設する補強工事。
外壁
屋外側から筋交いや構造用合板で補強します。
基礎コンクリートの改修
鉄筋コンクリートの基礎を増し打ち補強したり、ひび割れを補修します。
増し打ち補強
既存基礎の内側又は外側に鉄筋コンクリートの基礎を増し打ちし、耐震強度を確保します。
補修
基礎に入ったひび割れ部分にエポキシ樹脂を注入し、補修します。この場合、元の強度以上とはならないので注意が必要です。
屋根の軽量化
瓦などの重い屋根から軽い金属葺に替えることで、建物にかかる水平力を減らすことができ、耐震性能を上げるのに非常に有効です。
一般的には、屋根の軽量化よりも壁の補強を行う方が耐震補強としてのコストが安く済むため、屋根が傷んでいたり雨漏りがする場合に軽量化を考えた耐震補修を行うのが良いでしょう。
接合金物の設置
壁の補強に併せて金物を設置することで、より効果的な耐震補強となります。Zマーク表示金物、同等認定金物で接合します。
筋交い金物
筋交いの上下両端を接合金物で固定します。筋交いの取り付く形状や強度によりボックスタイプやプレートタイプがあります。
ホールダウン金物
耐力壁等により耐震性が高くなった住宅は、地震により柱が抜けようとする力も大きくなります。土台や梁から柱が抜けないようにホールダウン金物で固定します。
火打ち金物
2階床組みや小屋組みの隅部を斜めに連結して変形を抑えます。
劣化度の改善
土台や柱などの構造部材が劣化すると建物の耐震性を著しく低下させます。蟻害や水掛かり等で腐朽した土台、柱を補修、交換します。
この記事のまとめ
耐震補強については構造、経年劣化の状態によってその対処方法が変わります。
まずはお住まいの建物の築年数の確認をおこない、専門家に相談をすることをお勧めします。