マンションで生活する際に非常に重要な問題として生活音が聞こえる、もしくは自分たちの生活音が周辺に聞こえる、という事があります。
新築のマンションを購入する際は、壁と床の構造によって大きく環境が変わります。今回は床(天井)の構造と、床材の種類で音の関係を考えていきます。
二重床・二重天井
マンションの天井や床が二重構造になっている構造は上下の生活音を遮断してくれるのでトラブルも少なく、快適に生活ができます。
フローリング材による遮音性
置き床フローリング
二重構造の床は基礎構造のコンクリートの上に防振ゴムの足のついたパネルの床を設置し、その上に合板を貼った基礎床の上にフローリング材を貼ります。
メリット
二重構造により遮音性が高くなる
防振ゴムによりクッション性があり歩く際にも疲れにくくなる
基礎構造床スラブの水平が少しゆがんでいたとしても、二重床で綺麗に水平になる
デメリット
非常に重い物を置くと、床がしなり、フローリングの床なりなどが発生する恐れがある
直張りフローリング
二重床ではなく、基礎構造床スラブに直接、ボンドで貼りつける施工法。
何層かになったフローリング合板の下面にクッション性の高いゴムは貼られており、遮音性と歩いた際のクッション性をよくしています。
メリット
二重床よりも施工費が安く、床から天井までの高さを高く取る事ができます。
デメリット
基礎構造床スラブが微妙に水平でない場合、貼り付けたフローリングも少し歪んだような感覚になる。
床鳴り
フローリング材は経年と共に木が軋む音など床なりを起こしやすい性質を持っています。
よくある床なりの原因は下記のようなケースが考えられます。
何もない部屋の真ん中で軋む音がする
フローリング材は側面同士を「さね」という凹凸で繋いでつなげています。
床の下にクッション性がある場合、凹凸が擦れる事によって床鳴りを起こしたり、木が伸びる事によって繋いでいる部分が強く押しあって音を出し始める事があります。
床鳴りが発生した場合は、原因となる部分のさねの部分を剥がして、ボンドを追加したり、釘を多く打って固定をしたり、さねを削るなど音の原因を取り除く補修を行います。
扉付近で軋む音がする
扉のかまちや見切り材と床材が接する部分も人が歩く事によって床が沈んだ際にそれぞれが擦れて音がするようになったります。この場合も擦れている部分を少しだけ削り、擦れないようにした上で、フローリング用のコーキング材などで綺麗に納めます。
床鳴りは木の経年劣化による現象
床鳴りは施工してから経年によって床の環境が微妙に変わる事で発生します。
気になる場合は、施工してもらった会社に依頼して床鳴りを止める補修を依頼しましょう。
この記事のまとめ
床の施工方式で周囲に関わる音の影響のあり方が変わります。また、経年劣化による影響についても変わってきます。予算と相談しながら一番良い仕様の物件を探していきましょう。