「いつ起きるかわからない地震に備える」頁ではご自宅が建てられた年代で大まかに耐震強度を判断する方法をお伝えしました。ここではご自身で確認できる10の項目をご紹介します。
10チェック項目でわかるご自宅の耐震強度
チェック1 2000年以前に建てられた建物である
1981年6月に建築基準法が改正され、耐震基準が強化されました。
1995年阪神淡路大震災において、1981年以降建てられた建物の被害が少なかったことが報告されています。また2000年にも建築基準法が改正されているため、2000年以前に建てられた建物は現行の耐震基準を満たしていないということになります。
チェック2 いままで大きな災害に見舞われたことがある。
床下浸水・床上浸水・車の突入事故・大地震・崖上隣地の崩落などの災害に遭遇し、わずかな修復だけで耐えてきたとしたなら、外見ではわからないダメージが蓄積している可能性があります。専門家の詳しい調査を受けましょう。
チェック3 増築または2回以上リフォームをした。
一般的に新築してから15年以上経過すればリフォームを行うことが多くなります。増築や間取りの変更を伴うようなリフォームをしている場合には、構造上必要な柱や壁を取り外していないか注意が必要です。
チェック4 雨漏りやシロアリ被害の形跡がある
天井のシミや外壁のひび割れなどは雨漏りの恐れがあります。またシロアリ対策を直近5年の間で実施していない場合にも注意が必要です。
定期的な点検で問題が無いかチェックしてもらうことが大切です。
チェック5 建物の形がL字・T時のような複雑な平面になっている
正方形・長方形など整形な建物は欠点が少なく、地震に対して強い形です。
反対にT字やL字形状の不整形な建物は構造的なバランスが悪くなりがちです。
チェック6 1辺が4m以上の大きな吹抜けがある。
外見の形状が整形型でも大きな吹抜けがあると、地震時に建物を歪める可能性があります。
吹抜けの1辺が4mを超える吹抜けの場合、その可能性が高くなると判断できます。
チェック7 1階と2階の壁面が同じ位置にありますか?
2階の壁面位置と1階の壁面位置が一致していれば2階の地震力はスムーズに1階に流れ揺れによる負担が軽く済みます。
2階の壁面と同じ場所に壁がない場合、床を介して2階の地震力が1階に流れることになり、床面に大きな負担がかかり、地震時に床から壊れる可能性があります。
チェック8 壁の配置バランスは東西南北バランス良く配置されていますか?
壁の配置が片寄っていると、壁の多い面は揺れが小さく、壁の少ない部分は揺れが大きくなります。
チェック9 屋根葺材が和瓦・洋瓦など重く、1階に壁が少ない
和瓦・洋瓦など重い屋根材を採用すると、地震の時、建物上部の重さで大きく揺れやすくなります。さらに1階の壁が少ない場合、屋根の重さに
耐えられる耐力がない可能性があります。
チェック10 建物の基礎に鉄筋が入っていない
築年数が古い建物の場合、基礎に鉄筋が入っていない場合があります。
また基礎のコンクリートが劣化していると十分な耐力を発揮できません。
専用機器での調査が必要になるので、専門家にチェックしてもらいましょう。
出典:国土交通省「誰でもできるわが家の耐震診断」http://www.kenchiku-bosai.or.jp/seismic/wagayare/taisin_flash.html
この記事のまとめ
これらの10のチェックポイントに一つも当てはまらなかった場合、はひとまずクリアしていると考えて問題ありません。もし、1〜2つあった場合は専門家に診てもらいましょう。それ以上ある場合は早めに必ず専門家に診てもらうようにしましょう。