鮮やかな緑色が美しく、モコモコとしたフォルムも可愛らしいブロッコリー。栄養満点でさまざまな料理に使えるので、食卓だけでなくお弁当のおかずにも役立つ野菜です。今回はそんなブロッコリーをプランターで育てるコツを紹介していきます。
ブロッコリーについて
ブロッコリーの原産地はヨーロッパ地中海沿岸で、比較的冷しい気候を好みますが、暑さや寒さにも強い緑黄色野菜です。「ブロッコ」はイタリア語で「若芽」や「若木」を意味しています。日本では「緑花野菜(みどりはなやさい)」や「芽花野菜(めはなやさい)」という別名もあり、葉でなく花のつぼみを食べることが由来です。濃い緑色が料理のアクセントになり、茹でる、炒める、煮るなどいろいろな調理方法を楽しめるほか、生でも食べることができます。
ブロッコリーは特にビタミンCの量が多く、ほかにもさまざまな栄養を含んでいるので、疲労回復や風邪の予防、がん予防、老化防止などにも効果が期待できます。また栄養価が高いだけでなく低カロリーなので、筋トレやダイエットをしている方にも人気があります。
ブロッコリーの植え付け
植え付け時期
ブロッコリーには2月~4月にかけて種をまいて夏に収穫する方法と、7月~9月にかけて種をまいて秋~冬にかけて収穫する方法があります。
苗の選び方
初心者で種まきからの管理が不安な方や、大量に苗を作る必要がない場合は、苗の購入がおすすめです。苗を選ぶ際は、茎が太くて苗に安定感があり、葉の緑色が濃いものを選びましょう。
植え付け方法
本葉が5~6枚になったら定植します。ブロッコリーは葉が大きく広がるので、株間は35~40cmほどが必要です。65cmのプランターの場合は2株にしましょう。深植えにならないよう株元が少し高くなるくらいに植え付けるのがポイントです。
栽培場所
ブロッコリーは日当たりの良い場所を好みます。また乾燥に強く過湿に弱いので、風通しの良い所にプランターを置きましょう。ただし、室外機の前など人工的な風が当たる場所は必ず避けるようにしてください。
ブロッコリーの日頃のお手入れ
水やり
ブロッコリーは葉が大きいので、多くの水分を吸収します。土の表面が乾いていたらたっぷり水を与えてください。1~2日に1回に程度が目安となります。ただし、ブロッコリーは湿度に弱い野菜なので、水を与え過ぎて根腐れさせないように注意が必要です。
肥料
ブロッコリーは肥料食いの植物なので、しっかりと肥料を与えることがポイントです。植え付けて2週間したら化成肥料や油かすなどの肥料を施し、つぼみが見え始めたタイミングで、もう一度追肥しましょう。その後は成長の様子を見ながら適度に肥料を与えてください。
ブロッコリーの病害虫
病気
ブロッコリーは比較的強いので病気は少ない方ですが、過湿に弱いためカビが原因の病気にかかると葉が腐って枯れてしまいます。そのため定期的に日当たりや風通しを確認して、土が常に湿った状態になっていないか気をつけるようにしてください。
害虫
ブロッコリーなどのアブラナ科の植物には、モンシロチョウの幼虫であるアオムシやヨトウムシが寄生しやすく、葉が食べられてしまったり茎に穴があいたりして収穫できなくなります。見つけ次第捕獲するか、殺虫剤を散布しましょう。また防虫ネットを掛けておくと害虫の被害を抑えることができます。
ブロッコリーの収穫
株の頂点にあるつぼみが10~15cmくらいの大きさになる頃が収穫に最も適した時期です。つぼみの15~20cmほど下の茎をナイフや包丁などで切り落としてください。さらにその後に出てくるわき芽を成長させると小さなつぼみが付くので、1株で2回の収穫を楽しむこともできます。
ブロッコリーはあまり日持ちしません。収穫後の保存期間の目安は、野菜室で約3日、ゆでて冷凍保存すると約1ヶ月です。またつぼみだけでなく葉や茎も栄養があり、食べることができます。
まとめ
日々の料理やお弁当に彩りを添えてくれるブロッコリーは、初心者でも簡単に育てられる野菜です。プランターではあまり多くの収穫はできませんが、自分で育てた新鮮な野菜は格別な味わいがあります。つぼみはもちろん、葉や茎も栄養がたっぷり詰まっているブロッコリーを家庭菜園で育てて、ヘルシーでおいしい野菜生活を始めてみませんか?