転勤による引越しや住宅購入など住まいが変わるタイミングがありますが、転勤以外は自分たちで決断することになります。
東日本大震災を機に住宅に耐震強度を求め、災害に強い住まいへの引っ越しを検討した人も多いことでしょう。
特に戸建て住宅の購入や建て替えを考える場合、木造と鉄骨造のどちらが良いのか、オール電化が良い、ガスを併用したい、他にも太陽光発電や蓄電池を組み合わせたエコ仕様にしたいなど家に対する希望は尽きることがないでしょう。
近年では住宅の仕様は選択の幅がどんどん広がってきており、 家中の情報機器やオーディオ類のネットワーク化と相まって、先進の技術を取り入れた住宅も実現可能になってきています。
それを踏まえた近年の建て替え事情として、昔から住んでいる場所に家を建て替え、建て替え前の部材を内装に取り入れながら、エコやIT環境を採用することで、昔の家の思い出と共に新しい技術を暮らしに取り入れたいと考えている人が増えています。
そして、住宅も人も高齢化になってきており、近年の災害の多さから、大事な人の近くで生活したいという想いも増えており、2世帯・3世帯住宅を検討する人が増えています。
今まで別々に暮らしていたため、どんな生活になるのか想像できない人もいることでしょう。
2世帯・3世帯で暮らすということは、生活する人数が増えますので、トイレの数が足りない、自分の空間がないなどの物理的な問題でのストレスを無くす必要があります。
そのためにも、自分たちがどのような関係で、どんな生活をしたいのかを、しっかりと話し合い、楽しく家作りをしたいものですね。
2世帯・3世帯住宅のポイント
玄関分離型(2階建て以上)
[#40 兵庫県 M様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
親・子世帯の生活リズムの違いに考慮した完全分離型の2世帯住宅になります。
外階段が設置されているので、子世帯は普段こちらを利用することで親世帯への気遣いが要りません。
2階建てでも工夫で部屋数を確保できることが多いですが、ゆとりある暮らしを重視したい場合には3階建てがオススメです。
[#40 兵庫県 M様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
親世帯・子世帯を分離型にする場合、門柱およびインターホンもそれぞれの世帯用に分けることで、完全に独立した生活を送ることができるでしょう。
[#40 兵庫県 M様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
2階に設置された子世帯の専用の玄関のホールには、将来的に家族が増える要素がありますので、最初から広い収納を併設するのがオススメです。
玄関は完全に別にしておりますが、1階へ通じる鍵付きの階段室を設置することで、必要に応じて、室内側からの出入りが可能になります。
臨機応変に2世帯住宅のメリットを活用できるでしょう。
玄関同一型
[#26 大阪府 O様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
玄関をひとつにすることで、お互いの生活が見える形の2世帯住宅になります。
やはり生活する人数が多くなりますので、最初から玄関スペースを広めにとっておくと、出入りの際の不満を軽減できるでしょう。
玄関を入った正面に、ガラスブロックを組み合わせた大きな窓を設置することで、窓の向こうに中庭の眺望が開け、開放感を際立たせることで実際より広く感じる効果があります。
向かって左方向に共同で使用するLDK、右方向に親世帯が使用する和室空間、子世帯の空間は2階になります。
世帯ごとに使用する空間を区分けすることで、生活が全て筒抜けになることを防げるでしょう。
[#26 大阪府 O様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
玄関ホールとの仕切りに強化ガラスドアを使用することで広々とした開放感を際立たせたLDKは、自然光が差し込むことで、カーテンがいらない明るい暮らしを実現しています。
[#26 大阪府 O様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
親世帯の空間は奥の部屋の地窓をアクセントにし、二間続きの和室にすることで空間が広く見える工夫をしています。
また、中庭に面する廊下兼広縁の床には和風のタイルを採用し、正面の壁には飾り棚を設置するなど、親世帯の心穏やかに過ごせる空間になるよう配慮されています。
玄関分離型(平屋)
[#23 福岡県 H様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
平屋型2世帯住宅は、敷地面積が十分にある場合に実現できる、とても贅沢な建て方です。
階下への音の心配や階段などの危険が少なく、小さな子どもや足腰の弱くなったお年寄りがいても安心な作りになります。
[#23 福岡県 H様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
子世帯の玄関ホールのすぐ横の引き戸を開放すると、親世帯の玄関ホールに接続することができ、簡単に2世帯の空間を繋げることが出来るのが魅力的でしょう。
玄関周りの工夫
[#22 大阪府 S様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
2世帯・3世帯となると、いくつあっても足りないのが収納です。
特に玄関周りに収納したいものはたくさんあり、大人数の靴や傘を収納できる大きなシューズボックスを最初から設けておくのがポイントでしょう。
大家族のため、給湯能力の高いエコキュートを2台設置したりと、収納以外にも人数のことを考慮したい部分が必然的に多くなるでしょう。
建て替え前の部材で家の思い出とエコ
[#20 埼玉県 K様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
家族は正面から、お客さまは左の踏込から和室へ上がるように動線を分けてあります。
和室入口はアーチを設け、建て替え前の和室の建具をあしらっているのですが、家族の思い出を感じることができる温かい空間になっています。
共同で使用する場所にこだわりを取り入れることで家族全員が空間を楽しむことができるでしょう。
子供部屋
[#28 兵庫県 I様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
将来、必要に応じて2つの個室に分けることも想定して設計されています。
子供部屋に限らず、家族形態は変わっていくものですので、臨機応変に対応できる家作りを目指したいですね。
まとめ
2世帯・3世帯住居を決断する時、「プライベートが無くなってしまうのではないか」「水回りの設備の取り合いで、通常の生活が不便になるのではないか」と悩む人も多いのではないでしょうか。
しかし、実際には物理的な問題であれば、敷地の広さや、建物の構造や間取りによって解決できることの方が多いのです。
もし2世帯住宅にしようかと悩んでいる場合には、自分たちがどんな生活をしたいのかを考え、お互いにストレスなく生活できる家を想像してみると良いでしょう。