住まいのお金

機構住み替え支援ローン

住宅を住み替えたい。しかし収入がないから住宅ローンを組んで住み替え住宅を購入できないと、悩みを抱えている人も少なくないのではないでしょうか?

そのような人は、住宅金融支援機構住み替え支援ローンを活用することで、ローンの返済を心配することなく住み替えることができる可能性があります。

住み替え目的であれば、収入がなくても住み替えることが可能です。

住み替えローンについて、詳しく解説していきます。

機構住み替え支援ローンとは

機構住み替えローンとは、その名の通り、住み替え専用の住宅ローンです。

このローンのポイントは既存住宅の借り上げによる家賃収入から返済を行うことを前提としているローンという点です。

そのため、収入のない人でも住み替えるための住宅を購入するための住宅ローンを借りることができる可能性があります。

住宅金融支援機構の住み替えローンについて詳しく解説していきます。

住宅の賃貸を活用したローン

住み替え支援ローンは、住宅の賃貸を活用したローンです。

自分が居住する住宅を借り上げてもらうことによって得られる家賃収入によって、住み替え先の住宅を購入することを前提としているローンですので、収入がない方でも住み替え住宅を購入することができる可能性があります。

既存の住宅をJTIが借り上げ

住み替え支援ローンでは、これまで居住していた住宅を一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)が借り上げます。

JTIが借り上げの対象とするのは、所有者が50歳以上のマイホームです。

JTIは家賃収入を保証してくれるので、安定して家賃収入を得ることが可能になります。

なお、借り上げにあたっては審査があるので全ての住宅がJTIに借り上げてもらうことができるとは限らない点に注意しましょう。

住宅所有者へ家賃収入

JTIが借り上げた住宅は家賃収入が保証されます。

従って、JTIに借り上げてもらうことさえできれば安定的かつ確実に家賃収入を得ることが可能です。

住み替え住宅を融資によって購入

機構住み替え支援ローンは日本政策金融公庫と提携している金融機関が住み替え先住宅購入のための、住み替え支援ローンを実行します。

これによって自宅を手放すことなく、住み替え先の住宅を購入することが可能になります。

家賃収入から住み替えローンを返済

JTIが借り上げた住み替え前の住宅から家賃収入を得ることができます。

機構住み替え支援ローンは当該家賃収入から返済を行うことができます。

シニアになって収入がない方であっても、住み替えローンを利用することによって住み替えるための住宅を購入することができます。

機構住み替え支援ローンの利用条件等

住み替え支援ローンは利用するための条件や、融資限度額など、さまざまな基準があります。

住み替え支援ローンを利用するための基準や条件について詳しく解説していきます。

利用条件

機構住み替え支援ローンを利用するための条件は以下の3つです。

  • 一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)のマイホーム借上制度を利用できる方
  • 原則として、申込時の年齢が満70歳未満の方
  • 日本国籍の方、永住許可を受けている方または特別永住者の方

JTIは50歳以上の自宅の借り上げを行なっているため、50歳以上70歳未満の方が利用できるローンであると理解しておけばよいでしょう。

返済負担率

機構住み替えローンは返済負担率が厳格に定められています。

住み替えローンの年間返済額が年収に対して以下の基準に収まるように申し込まなければなりません。

  • 年収400万円未満:30%以下
  • 年収400万円以上:35%以下

ここの年収はJTIが借り上げる家賃収入の他にも、給与や年金などの所得を加算することができます。

例えばJTIからの家賃収入が年間120万円、給与所得が300万円の人は、合計年収420万円です。

この場合、35%の返済負担率まで許容されるため、420万円×35%=147万円まで、年間の住み替えローンの返済を認められることになります。

住み替え先住宅の条件

住み替え先住宅も一定の条件を満たさなければなりません。

  • 一戸建て住宅:連続建て住宅および重ね建て住宅の場合:70㎡以上
  • 共同建て住宅(マンションなど)の場合:30㎡以上

という面積の条件を満たした上で、住宅金融支援機構が定める住宅の性能条件も満たす必要があります。

借入額

機構住み替え支援ローンの借入額は100万円以上8,000万円未満です。

8,000万円まで対応しているため、高額物件への住み替えも可能です。

借入期間

15年(申込者または連帯債務者が満60歳以上の場合は10年)以上で、かつ、次の(1)または(2)のいずれか短い年数(1年単位)になります。

(1)「80歳」-「申込時の年齢」
(2)35年

例えば50歳の時に申し込んだ場合には30年が借入期間の限度です。

金利は通常のフラット35と同じ

金利は通常のフラット35と同じで、特段高い金利が設定されることはありません。

ただし、機構住み替え支援ローンは取り扱っている金融機関が

  • 日本住宅ローン株式会社
  • 日本モーゲージサービス株式会社

の2社しかありません。

例えば日本住宅ローン株式会社の機構住み替え住宅ローンの金利は

返済期間20年以下、融資率9割以下の場合1.48%で借りることが可能で、かなりの低金利で借りることが可能です。

住み替えローンのメリット

住み替えローンのメリットは以下の3つです。

  • 高齢でも低金利で借入できる
  • 収入がなくても住み替え先の住宅を購入できる
  • 自宅を手放さずに住み替えできる

住み替えローンは1%台半ばの低金利で借入可能です。

高齢になって住み替えのために借りることができるローンとしてリバースモーゲージがありますが、リバースモーゲージの金利が2%〜4%程度であることと比較すると、かなりの低金利で借入可能です。

さらに、自宅を手放さずに賃貸に出すことで自宅を所有し続けたまま、家賃収入で住宅ローンを返済できるという点も大きなメリットだと言えるでしょう。

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