シンボルツリーとは庭や玄関まわりに植えられた樹木。家のイメージを印象付ける木となるため、品種選びには気をつかうところです。
数ある中からとくにおすすめなのが、カワイイ花が咲き秋には紅葉も満喫できる落葉樹。庭植えだけでなく、鉢植えにしてベランダや玄関前に置くことも可能です。
今回はシンボルツリーを植えるメリットとともに、育てやすい落葉樹も紹介します。
シンボルツリーを植えるメリットは?
景観のフォーカルポイントになる
草花を植えただけでは平面的なのに対し、樹木は縦の空間を演出して立体感を与えます。広い庭のフォーカルポイントとなり、景観を引き締めるのに効果的。
コンクリートやタイルが敷き詰められた玄関まわりやベランダにも、鉢植えにすればシンボルツリーを飾れます。殺風景になりがちな場所がみずみずしいグリーンで癒やしの空間に生まれ変わるでしょう。
ナチュラルな雰囲気になる
木を植えると壁や塀などの人工物が見えにくくなり、緑が増えることで自然の野山のようにナチュラルな風景を作り出します。花が咲く品種を選べば、開花時期にはさらに華やかになるでしょう。
落葉樹がオススメの理由は?
季節感がある
1年中緑の葉をつける常緑樹と違い、落葉樹は春の新芽、夏の鮮やかな緑、秋の紅葉、冬枯れの木立と、四季折々の表情が味わえます。遠くに出掛ける必要もなく、自宅に居ながら季節感を楽しめるのが魅力です。
日当たりを調節する
木があると木陰ができて夏の強い日差しを遮ります。涼やかな風が葉の間を通って吹き込み、夏の暑さを軽減してくれるでしょう。
また落葉樹は冬には葉がなくなるので、暖かい日差しを届けてくるのもメリットです。根元に植えた花にもタップリ光が届くので元気に育ちます。
春の花や秋の紅葉も楽しめる落葉樹
エゴノキ
初夏に咲くうつ向きがちの白い小花がかわいいエゴノキ。葉も小さめで涼しげです。幹から細い茎が数本立ち上がる株立ち樹形で、とくに剪定しなくても自然と樹形が整います。育てやすさと丈夫さでシンボルツリーとして人気が高い樹木です。
ヤマボウシ
ヤマボウシは近くの野山でもよく見かける落葉樹です。5~7月にかけてハンカチを広げたような大型の花が咲き、真っ白な花が清々しい印象。秋になると葉が赤く染まり、実もなります。実は食べることもでき、甘酸っぱくてジャムや果実酒に向いています。
ジューンベリー
おしゃれなシンボルツリーとして近年人気が高まっているジューンベリー。春は葉が出る前に白い花が咲き、緑の葉が茂る頃には赤紫の実がなります。「ジューンベリー」という名前は6月に実がなることが由来。秋は真っ赤に色付く葉が鮮やかです。
ハナミズキ
ハナミズキは桜の花と同じ時期にピンクや白の花が咲きます。アメリカが原産地で、かつてワシントンに桜を贈った際に、お礼として日本に届けられました。翌年の花芽は花が咲き終わったすぐ後にできるので、剪定で切り落とさないように気をつけましょう。
ドウダンツツジ
春にベルのような形をした白やピンクの花が鈴なりに咲くドウダンツツジ。庭木だけでなく生け花の材料としても高い人気を誇ります。秋になると緑から徐々に赤へと紅葉する葉は、晩秋には深いワインカラーに変わりシックな雰囲気です。
スモークツリー
スモークツリーはまさに煙のようなフワフワした花が特徴。個性的な姿が人目を引き、庭や玄関まわりをオシャレに演出してくれます。強健な性質で旺盛に伸びるため、大きくなり過ぎると困る場合は適度に剪定するとよいでしょう。
ヒメシャラ
ツバキによく似た白い花がかわいいヒメシャラ。和の雰囲気がありますが、洋風の庭でもよくなじみます。木肌がツルツルして手触りがよく、生長するにつれて木の皮が剥がれるのが特徴。まだらになった幹の模様がキレイです。秋は黄色から赤に色付く葉が楽しめます。
まとめ
樹木は品種が多く葉の形や大きさ、樹形などさまざまなタイプが揃っています。育つ場所の環境も考えながら、好みや家の雰囲気に合った木をチョイスしましょう。
シンボルツリーによって家のイメージは大きく変わります。1年を通して季節の流れを身近に感じられる落葉樹をシンボルツリーとして育ててみましょう!