中古物件を購入する時、部屋の間取りや広さ、築年数や耐震性、立地や交通手段の近さなど、購入の決め手は人それぞれ異なるでしょう。
色んな条件がある中で、共通して言えることと言えば、イメージ通りのリフォームやリノベーションができる建物かどうかを必ず確かめるということではないでしょうか。
逆を言えば、中古物件を購入する際には、リフォームやリノベーションが欠かせないということです。
簡単なリフォームで終わることもあれば、大掛かりなリノベーションをすることになる場合もあります。
自分がどんな空間を手に入れたいのか、しっかりとイメージしておくと良いでしょう。
フルリノベーションで中古物件を理想の空間に！
古くなったり壊れたものを修繕する「リフォーム」に対して、「リノベーション」とは、修繕によって元の状態に戻すのではなく、暮らす人に合わせて住宅をさらに高機能で価値を高めるという目的があります。
経年劣化した壁紙やフローリングを張り替えたり、壊れたお風呂を交換する工事などはリフォームで、ライフスタイルに合わせて間取りを変更したり、床暖房を導入するために床の工事を行うなど、元に戻すのではなく、価値を付け加える場合はリノベーションということです。
また、リノベーションも一部分だけ行う場合もあれば、「フルリノベーション」のように建物を一度、柱や梁といった骨組み（スケルトン）だけの状態にし、間取り変更や配管移動、電気移設など家全体を大規模に修繕、計画することもあります。
大掛かりな工事になりますが、中古物件で自分たちの理想通りの空間にするために、フルリノベーション（スケルトン）を選ぶ人が増えています。
フルリノベーションを詳しく知りたい！
間取り変更が可能
フルリノベーションは建物をスケルトン状態にした上で、間取りを計画することができますので、構造上の制約を除いて、間取りを自由に変更することができます。
新築マンションを購入する場合、決まった間取りの中から選ぶことになりますが、中古物件をフルリノベーションする場合には、間仕切り壁を新設したり、撤去することもできますし、費用は上がりますが、水回りの位置も変更することができます。
家族構成やライフスタイルに合わせて、自分たちだけの生活空間を実現できることでしょう。
室内の内装にこだわり
一般的なマンションは、多くの人に好まれるように白を基調としたオーソドックスなデザインが中心に作られています。
その点、フルリノベーションであれば、壁の素材や床材、梁や建具、室内の内装すべてにこだわることができます。
自分のこだわりをいっぱい詰め込んだ理想の空間にしたいですね。
収納空間の新設や増設
リノベーションの際に要望が多いのが、収納空間の新設や増設です。
家族形態や人数によって収納の広さや設置場所や数が変わると思いますので、自分たちのライフスタイルに合わせて検討すると良いでしょう。
壁面収納やシューズインクローゼットなど、自分たちが欲しい場所に必要な広さで計画したいですね。
水回り設備の工事
リフォームや簡単なリノベーションと比べ、フルリノベーションの最大のメリットは、水回りや電気系統を移動することができる点ではないでしょうか。
移動できることで、より自由な間取り変更ができ、さらに中古物件ということで、古くなった給排水管や電気配線を一新できるメリットも大きいでしょう。
住宅の安全性や機能性、耐久性も向上できるので安心ですね。
耐震・断熱工事
築年数の古い建物の場合、耐震性や断熱性が低い可能性があります。
フルリノベーションの際に、耐震補強や断熱対策の工事もしておくと安心でしょう。
断熱工事に関しては、省エネ対策として行う場合には、リフォーム補助金の対象になる可能性がありますので問い合わせをしてみると良いでしょう。
立地やエリアを選べる
新築では高額で手が出ない立地やエリアの物件も、中古であれば検討でき、住宅購入の際に選択肢を広げてくれます。
「家族と穏やかな暮らしをしたい」と自然の多い落ち着いた街を選ぶ人もいれば、「職場の近くが良い、通勤時間を短縮したい」と都会を選ぶ人など、エリアや立地は選ぶ人によって大きく変わる部分と言えるでしょう。
フルリノベーションにおいて注意点
費用
新築や建て替えより費用を抑えることができますが、部分的なリフォームやリノベーションに比べて、大掛かりな工事になります。
また、フルリノベーションということは、間取り以外にも、内装や設備にこだわっているはずですので、工事に掛かる費用はイメージより高額になることが多いでしょう。
工期が長い
工事の内容によりますが、家全体の工事になりますので、2ヶ月～半年程度掛かると思っておいた方が良いでしょう。
簡単なリノベーションの場合には、数日～数週間で終え、住みながら工事を進めることができることもあります。
しかし、フルリノベーションの場合には、スケルトン状態になり、生活できる場所がなくなりますので、一時的に仮住まいに引っ越さなければなりませんので、費用と手間が掛かることを頭に置いておきましょう。
構造部分の補修
戸建て中古物件の場合、意図せず大規模な修繕になる場合があります。
内装のみ簡単にリフォームしたい場合でも、建物の状態によっては、シロアリやカビが発生している場合、耐震補強や断熱、換気など住宅の性能を高めなければならない事例があります。
外から見ても分からない問題もありますので、購入後に予想していなかった費用が発生するようなトラブルを回避するためにも、中古物件を購入する際には、仲介業者や専門業者にしっかり見てもらいましょう。
まとめ
フルリノベーション（スケルトン）は、自分の希望した立地に、自分のライフスタイルに合わせた間取り、自分だけのこだわりの詰まった内装で、自分たちだけの空間を手に入れることができます。
新築よりも低価格で物件を購入し、フルリノベーションすることで、憧れのマイホームに変身させましょう。
