グリーンカーテンとはツル性植物で作った日よけです。夏の暑い日差しを葉が遮るので、室内温度を下げてくれます。節電しながらみずみずしい緑も楽しめるということで、一般家庭だけでなく企業としての取り組みも進んでいます。
今回はグリーンカーテンの作り方や、花も楽しめるツル性植物を紹介しましょう。
グリーンカーテンの効果
部屋の温度を下げる
カーテンのように茂った葉が夏の強い直射日光を遮り、室内に日陰を作ってくれます。葉を通り抜けて涼しい風が吹き込み、部屋の中も爽やか。植物のグリーンを見ているだけで清々しい気持ちになれます。
室内だけでなく家の壁面に当たる光も軽減するので、建物全体の温度が下がり、エアコンの使用を抑えられるのです。
外気温を下げる
植物が吸収した水分は周囲の熱を奪いながら葉から蒸発します。グリーンカーテンのもう一つの効果は、家だけでなく外気温も下げることです。輻射熱によるヒートアイランド現象を抑制する効果も期待できるでしょう。
景観をよくする
みずみずしいグリーンの葉とともに、きれいな花が咲くと見た目にも華やか。節電効果があり地球に優しいだけでなく、町並みの美化にも一役買ってくれます。夏の暑さに強く、次々と花が咲く品種を選ぶのがおすすめです。
グリーンカーテンの作り方
設置場所
グリーンカーテンは日差しを遮ることが目的なので、日当たりのよい窓際に作りましょう。室外機の前は温風が吹き出すので避けて設置します。掃き出し窓にグリーンカーテンを掛ける場合は、出入りしやすいように出入口のスペースも空けておきましょう。
ネットの張り方
ネットの張り方は、窓枠や壁にフックを取り付けてネットを張る、物干し竿を利用してぶら下げる、2階から垂らす、などさまざまなやり方があります。自立式のフェンスや支柱と一体式のネットも販売されているので便利です。強風で倒れないように気をつけましょう。
水切れさせない
グリーンカーテンは鉢植えにするので、気温が高い時期は水切れを起こしやすくなります。こまめに水やりすることが大切。1日に2回、朝夕の涼しい時間帯に水をたっぷり与えましょう。
摘心して脇芽を増やす
ツルが上方向ばかりに伸びて横に広がらないと、カーテンの意味合いがありません。脇芽をたくさん出させるために、高さが50cm程度になったら先端を摘み取りましょう。これを繰り返すことで縦にも横にも広がってカーテンのようになります。
グリーンカーテンにオススメのツル性植物
アサガオ
夏の花としてポピュラーなアサガオ。朝に咲いた花は一日限りでしぼんでしまいますが、毎日次々と新しい花が咲きます。花や葉が大きめなので、しっかりと日よけの役割も担ってくれます。
トケイソウ
トケイソウの花は名前どおり時計の文字盤にそっくりです。大きな花が開くとインパクトがあり、トロピカルな雰囲気を感じさせます。花の色合いが豊富で、夏の窓辺をにぎやかに飾ってくれます。
バタフライピー
ハーブの一種で夏空のようなコバルトブルーの花が咲くバタフライピー。葉も明るいライムグリーンで清涼感を与えます。花はハーブティーにも利用され、レモンを垂らすとブルーからピンクへと変わるのが不思議です。
フウセンカズラ
フウセンカズラはふっくら膨らんだ実が風船のよう見えることから命名されました。実の中には種が入っていて、黒地に白のハート模様が入ります。とても小さくて目立ちませんが、夏には白い小花も咲きます。
アサリナ
金魚によく似たベル形の花がかわいいアサリナ。「ツルキンギョソウ」という和名を持ち、夏を感じさせる花です。生育が旺盛で、5mほどまで伸びることもあります。花色は白、ピンク、黄、紫、青とさまざまな色合いが楽しめます。
ルコウソウ
ルコウソウは葉が糸のように細くフンワリと繊細な雰囲気。赤や白、ピンクの小さな星形の花が咲きます。花が一面に咲くとレースのカーテンのようで、風に揺れる様子が優しげです。見た目によらず意外と強健な性質で、育てやすい植物です。
まとめ
夏の日差しをやわらげ、室内を木陰のように涼やかにしてくれるグリーンカーテン。節電効果で環境に優しく、見る人の心を優しく癒やしてくれます。
ガーデニングを楽しみながら、エコロジーな暮らし方ができるというのは一挙両得ですね。オシャレなグリーンカーテンを窓辺に掛けて、暑い夏を快適に過ごしましょう。
