6月は梅雨シーズン。どんよりした空からシトシトと雨が降る日か増えて、気持ちも沈みがちです。
そんなときに心を晴れやかにしてくれるのがアジサイの花。雨に打たれながらでも健気に咲く姿に心ひかれますね。
今回は爽やかな色合いのアジサイを鉢植えにして室内で育てる方法や、部屋に飾る楽しみ方をご紹介します。
アジサイは室内でも育てられる？
日本を原産とするアジサイは、昔から梅雨時期に開花する庭木として親しまれてきました。そんなアジサイは庭で地植えするだけでなく、鉢植えでも栽培可能。
室内栽培に向くように品種改良されたアジサイが、プレゼント用として鉢植えで店頭に並べられているのをよく見かけます。
アジサイはもともと強い光が苦手で半日陰でも生育できる植物です。鉢植えにすると室内に飾ることもでき、長い期間花を咲かせ続けます。
室内での育て方
置き場所
アジサイは日当たりを好みますが、真夏の直射日光を嫌います。室内の窓辺のように適度な光が入る場所は、アジサイの生育に最適な環境といえるでしょう。
冷房をかけるときは冷たい風が直接当たらないように。冬は寒さに当てたほうがよいので、暖房していない部屋で管理しましょう。
水やり
アジサイはたくさんの水を欲しがる植物です。水切れすると花や葉がしんなりと下を向いてしまいます。
土の表面が乾いていたら鉢底から染み出るまでたっぷり水を与えてください。鉢皿に溜まった水はそのままにせず必ず捨てましょう。
肥料
肥料は特に与えなくても元気に育ちます。翌年に花がたくさん咲くように、花が枯れた後の7月頃と翌年の3月頃に肥料を与えましょう。
剪定
室内で育てる場合は、比較的コンパクトな大きさにしておきます。花が咲き終わった7月頃が剪定のタイミング。新芽が出ている節の上で剪定しておくとよいでしょう。
植え替え
株が大きくなって鉢が窮屈になってきたら、一回り大きな鉢に植え替えましょう。植え替えの時期は暑くなる前の7月頃です。植え替えてしばらくは直射日光が当たらない明るい場所で管理します。
アジサイの品種
ホンアジサイ
ホンアジサイはボールのように丸い形がかわいらしく、アジサイを代表する品種といえます。寺院やアジサイ園だけでなく、家の庭先でもよく見かけるアジサイです。ブルーや紫色の花には清涼感があります。
西洋アジサイ
西洋アジサイはホンアジサイが外国で品種改良された品種です。海外でも人気が出て日本に逆輸入されました。ホンアジサイ本来の色合いに加えて、明るいピンク系や渋いダーク系など、カラーバリエーションが豊富です。
ガクアジサイ
ガクアジサイは日本原産で、昔はアジサイというとガクアジサイのことをさしていました。球形のホンアジサイはガクアジサイを品種改良して作られたものです。花びらのように見えるのは実はガクで、本当の花は中央にあるシベのように見える地味な部分です。
ヤマアジサイ
ヤマアジサイは名前のとおり日本の山地に自生しています。半日陰の森林や湿り気が多い水辺などを好んで育ちます。ガクアジサイよりさらに地味でおとなしい雰囲気。野性味があり生け花の材料にもよく使われます。
アジサイの飾り方
切り花にする
アジサイを切るときは茎を斜めにカットしましょう。この際できるだけ斜めの面積を多くすると水を吸いやすくなります。
水はこまめに取り換えて、雑菌が少ない新鮮な状態にしましょう。
何日か経って花がぐったりしてきたらさらに切り戻します。切り口が新しくなるとまた活発に吸水します。
ドライフラワーにする
アジサイは枯れても花がそのまま残るので、切り取ってさかさに吊るすだけで簡単にドライフラワーとして楽しめます。花の色は次第に褪せてきますが、渋さが出てそれもまた味わいがあります。
できるだけ色合いを持続したいときは、水に浸けたままドライにする方法がオススメです。水がなくなった頃に自然な色のドライフラワーが完成します。
まとめ
梅雨の時期に満開を迎え、涼しげな花色が魅力のアジサイ。品種改良が進み、室内で育てられる品種も増えてきました。
鉢植えでも庭と同じようにきれいな花を咲かせます。アジサイの鉢植えを室内で育てて、長雨が続く梅雨シーズンを爽やかに過ごしましょう。
