外側は赤、中身は白のラディッシュは小さくてコロンと丸い大根です。二十日大根(ハツカダイコン)とも呼ばれているように、収穫まであっという間で、簡単に育てられます。彩りが鮮やかで、サラダやお漬物におすすめのラディッシュ。今回はプランターで育てるコツや管理方法についてご紹介します。
ラディッシュについて
コロコロと丸い見た目から、カブの仲間と勘違いされることが多いのですが、実は大根の仲間。ヨーロッパが原産地で、収穫せずにそのまま育て続けると、5月~7月にかけて白やピンクの花が咲きます。
ラディッシュの色は赤だけでなく、白・クリーム色・紫・赤などとてもカラフルです。また形も丸型だけではなく、楕円形や円錐形などもあります。狭い場所でも育てられるので、プランターで栽培するのにおすすめの野菜です。
ラディッシュには胃腸の調子を整える働きをもつジアスターゼが豊富に含まれています。また赤い皮にはアントシアニンという色素成分があり、目の疲れや老眼の予防、視力回復などの効果があるとされています。
ラディッシュの植え付け
種まきの時期
ラディッシュは春の3月〜5月、秋の9月〜10月に種をまきます。暑さにはやや弱いので、初心者の場合は秋まきでの栽培がおすすめです。また、寒さに強い品種を選べば冬でも種まきができます。冬に種まきをする場合は、通気用の穴を開けたビニールをかけて、寒気から守ってあげるとよいでしょう。
種のまき方
プランターに2列の筋を引き、深さ1cmほどのまき溝をつけます。このまき溝に種を1cm間隔でまきましょう。そのあと軽く土をかぶせて、種が動かないように優しく水をかけてください。
栽培場所
ラディッシュは日光がよく当たり、風通しの良い環境を好みます。時間帯によって日当たりが変わってきたら、場所を動かしてできるだけ日光をたっぷり当ててやるとよいでしょう。
ラディッシュの日頃のお手入れ
水やり
発芽するまでは十分な水分が必要なので、乾燥させないように管理します。発芽後は土の表面が完全に乾いたタイミングで水やりをしてください。過湿になると生育が悪くなるので、乾燥ぎみに育てるほうが安心です。
間引き
ラディッシュは収穫までに2回ほど間引きします。1回目は本葉が1〜2枚の頃、3〜4cmの間隔になるようにしましょう。2回目は草丈が15cmほどに伸びて根が1cmほどに肥大したら、5〜6cmの株間になるように間引きしてください。
土寄せ
ときどき根の様子を見て、土から飛び出しているようであれば、軽く土寄せをしてやりましょう。土寄せすることで、株が安定して実を大きく育てることができます。
肥料
ラディッシュは収穫までの栽培期間が短いので、基本的には元肥だけで追肥の必要はありません。ただし株に元気がない場合は少量の化成肥料を与えたり、液肥を与えたりするとよいでしよう。
ラディッシュの病害虫
病気
ラディッシュがかかりやすい病気には白サビ病や菌核病があります。どちらもカビが原因で発生する病気なので、風通しや水はけを良くして多湿にならないように気をつけましょう。
害虫
ラディッシュに発生する害虫はアオムシ、アブラムシ、ネキリムシなどです。葉を食べられると光合成に支障をきたしてしまい、根が太らなくなります。害虫は見つけ次第取り除き、葉の裏に卵を産んでいないかときどき確認しましょう。
ラディッシュの収穫
二十日大根といわれるラディッシュですが、実際には収穫までに約1ヵ月ほどかかることが多いようです。本葉が5~6枚になり、地上に顔を出した赤い根が2~3cmのサイズになったときが収穫のタイミング。このタイミングを逃すとどんどん根が大きくなって、実割れを起こしてしまいます。引き抜くときは根元からそっと持ち上げましょう。種まきの時期を少しずつずらした鉢をいくつか準備しておくと、次々と収穫時期を迎えたラディッシュが食べられます。
まとめ
赤と白のコントラストが美しいラディッシュは、サラダなどに盛り付けると華やかさをアップしてくれます。栽培期間も短く育て方も簡単なので、プランターで栽培しておけば毎日のお料理に役立ちますね。根だけでなく柔らかい葉も食べられるので、いろいろなメニューにアレンジしてみてください。