中国野菜のチンゲン菜は日本の食卓でもおなじみの野菜です。炒めたり煮込んだりしてさまざまな料理に使われています。家庭で育てるのも簡単で、狭い場所でも育つのでプランター栽培に向いている野菜です。今回はチンゲン菜の育て方について詳しくご紹介しましょう。
チンゲン菜について
中国が原産のチンゲン菜は暑さや寒さに強く、1年を通して栽培可能なので、緑の野菜が少なくなる冬場に重宝する野菜です。種をまいて50日ほどで収穫でき、育て方も簡単なので初心者でも安心して栽培できます。しゃもじのような大きな葉と、丸く太った株元が特徴的で、クセのない味でどんな料理にも合う野菜です。
チンゲン菜にはカロテン、ビタミンCやE、カルシウム、鉄分などの多くの栄養素が含まれています。ビタミン類は熱に弱いので短い時間で調理しましょう。サッと炒めるたり茹でたりすることで、栄養を失うことなく独特のシャキシャキした食感が楽しめます。
チンゲン菜の種まき
種まきの時期
春まきは3月~4月ごろ、秋まきは9月~10月が種まきに適しています。ただ、冬でも霜に当たらず、ある程度暖かい環境であれば種まきも可能です。発芽するまでは室内に置いたり、鉢にビニールを掛けたりするなど、温度管理を工夫するとよいでしょう。
種のまき方
土に直径3~4cmで深さ1cmの穴をあけていきます。穴の間隔は10~15cmほどです。1つの穴に種を3~4粒ずつまきましょう。まいた後はうっすらと土をかけ、軽く手で押さえて土と種を密着しておきます。そのあと土の上からジョウロで水をたっぷり与えてください。気温にもよりますが、種を植えると2~3日ほどで発芽します。
栽培場所
チンゲン菜は日光を好む野菜です。プランターの置き場所は日当たりが良い場所を選びましょう。また、風通しが良くない場所で栽培すると、病害虫が発生してしまうので注意してください。
チンゲン菜の日頃のお手入れ
水やり
種をまいて発芽するまでの間は、こまめに水やりをしてください。発芽してある程度苗が大きくなってきたら、土の表面が乾いたタイミングで水やりします。水を与え過ぎると、根腐れを起こしたり病気の発生を助長したりするので気をつけましょう。水やりは天気の良い日に、時間帯は午前中がおすすめです。
間引き
チンゲン菜は生長までに3回間引きします。最初の間引きは、発芽して双葉が開いたころです。2回目は本葉が3~4枚になったとき、最後は本葉が6~7枚になったときに行いましょう。間引きの際は大きく元気なものを優先して残します。またあらかじめ水で土を湿らせておくと抜けやすく、残した株を傷つけずに済みます。
肥料
植え込むときに元肥として化成肥料を混ぜ込みます。そのあとは2回目の間引きの際が追肥のタイミングです。間引きして土寄せするときに、少量の化成肥料を株元にパラパラとまいておくとよいでしょう。また水やりのときに液体肥料をうまく利用するのもおすすめです。
チンゲン菜の病害虫
病気
風通しが悪く湿気がたまると、葉の裏にカビが生えるベト病や白さび病にかかりやすくなります。水のやり過ぎで過湿にならないようにしましょう。病気になった葉をみつけたら早めに取り除いてください。
害虫
チンゲン菜はアブラムシ、青虫、コナガなどの害虫がつきやすい野菜です。できるだけ薬剤を使わずに済むように、種をまいたあとは防虫ネットを掛けておきましょう。間引きの際にネットを外したときは、虫が入り込んでいないか確認してからネットを掛け直してください。
チンゲン菜の収穫
チンゲンサイは種まきから40~60日程度で収穫時期になります。草丈が20cmほどになって、茎の根元がふっくらと太っていれば収穫のタイミングです。株ごと引き抜くか、ハサミで茎の部分を切り取って収穫しましょう。また、抜かずに葉を外葉から摘み取るように収穫すると長い期間収穫できます。ただしとう立ちすると花が咲いて味が落ちるので、その前に早めに収穫しましょう。
まとめ
植え付けから収穫まで2ヵ月もかからないほど、生育が早いチンゲン菜。初心者でも簡単に栽培できて栄養も豊富なので、家庭菜園で人気が高い野菜です。チンゲン菜は中華料理の定番野菜ですが、和食や洋食でも利用できます。プランターで栽培しておけば、いつでも使えて便利ですよ。さまざまな料理にアレンジして、チンゲン菜のおいしさを楽しみましょう!