玉ねぎは和食・洋食・中華のどんな料理にも使えて、欠かさず常備したい野菜のひとつです。そんな玉ねぎをぜひ家庭菜園で育ててみませんか？今回は玉ねぎをプランターで育てる方法やコツをご紹介します。
玉ねぎについて
玉ねぎは中央アジア原産でユリ科ネギ属の野菜です。スーパーでは一年中店頭にありますが、収穫時期は5月～6月です。日本で玉ねぎの栽培が始まったのは明治時代で、コレラが流行したときに「玉ねぎを食べるとコレラにかからない」という噂が広まり、よく食べられるようになったとされています。
このように玉ねぎは甘みがや旨みがたっぷりあっておいしいだけでなく、栄養価も高い野菜です。刻んだときに目が染みる原因になる成分の硫化アリル（アリシン）は、血液をサラサラにする働きがあり、高血圧、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞などの予防に効果が期待できます。また、ケルセチンというポリフェノールの一種も含まれていて、老化の原因といわれる活性酸素を取り除く作用があるといわれます。さらに、食物繊維やオリゴ糖も豊富なので、腸内環境の改善にも効果的です。
玉ねぎの植え付け
植え付け時期
種からでも育てられますが、園芸店やホームセンターで販売される掘り上げた苗を購入して育てる方が簡単です。玉ねぎの植え付けに最適な時期は11月～12月中旬で、それより早く植えると、大きく育ち過ぎて春に「とう立ち」といって花が咲きやすくなります。花が咲くと玉ねぎの味が落ちてしまうので気をつけましょう。
苗の選び方
玉ねぎは苗の良し悪しで味が決まるといわれます。草丈が25〜30cmほどで根が白くよく伸びているもの、葉の枚数が4〜5枚で上にピンと伸びているもの、茎の太さは細過ぎず太過ぎず7〜8mm程度のもの、が良い苗です。
植え付け方法
65cmのプランターに2列になるように、1列に5～6本の苗を植え込みます。深さ2～3cmの穴をあけて苗を1本ずつ差し込み、土をかぶせて苗が倒れないように株元を押さえましょう。
栽培場所
玉ねぎは、ほどよい日当たりと風通しの良い場所を好みます。また生育適温は15℃前後で、冷涼な環境を好みます。耐寒性は強いですが耐暑性はやや弱く、気温25℃以上になると生育が悪くなります。
玉ねぎの日頃のお手入れ
水やり
苗を植え付けした直後は、根腐れを防ぐためにしばらく水やりを控えます。葉がピンと張りだしたら水やりを開始、その後は表面の土が乾き切ったら、底穴から水が漏れるまでたっぷりとあげましょう。
肥料
冬期には肥料は与えません。2月下旬～3月上旬、3月下旬の2回、化成肥料を施してください。4月に入ってから追肥をすると収穫後、腐りやすくなるので注意しましょう。
玉ねぎの病害虫
病気
玉ねぎに発生しやすい病気はさび病、べと病などです。どちらもカビが病原なので、風通しの良い場所で栽培し、過湿状態にしないように気をつけてください。
害虫
玉ねぎにはアブラムシやタネバエがよく発生します。ただ、球根には直ちに影響しないので、見かけたら駆除する程度で大丈夫です。
玉ねぎの収穫
収穫のタイミング
5月中旬以降になるといよいよタマネギの収穫時期です。葉の7~8割が倒れてきたら収穫のタイミングなので、天気が良く土が乾燥しているときに掘り上げましょう。
保存方法
収穫後は葉は切らずにそのままにしておきます。葉を切ってしまうと切り口から菌が侵入し、球根を傷めてしまうことがあるからです。玉ねぎは乾燥させることで保存期間が伸びるので、葉付きの状態で風通しのよう場所に吊るして乾燥させましょう。
まとめ
タマネギは初心者でもほぼ手をかけなくても栽培できる野菜です。プランターで育てるとスーパーで売っている玉ねぎよりやや小ぶりになりますが、株間を空けると大きく育てられます。自分で育てた新鮮な玉ねぎは甘さも旨みもバツグンですよ！栄養価が高くてどんな料理にも活躍する玉ねぎを、ぜひプランターで育ててみてください。
