種類や容姿、カラーが豊富な多肉植物。一度ハマってしまうとその魅力のとりこになってしまいます。愛らしい姿を見ていると心も癒され、毎日眺めてつい話しかけてしまう、という人もいるのではないでしょうか。今回はそんな中でも特に人気があり、芸術的な美しさと称賛されるハオルチアをご紹介します。
ハオルチアとはどんな植物？
原産地と基本情報
ハオルチアは南アフリカが原産で、100種類以上の品種があります。バラの花のようにロゼット状に葉を広げ、大きくても15cmほどとコンパクトなサイズで楽しめます。特に人気があるのが葉の先に「窓」と呼ばれる半透明な部分があり、内部に宿る光がキラキラ輝く品種です。その美しさから「クリスタルプラント」と呼ばれ、「雫石（しずくいし）」という和名も付けられています。
葉の特徴
柔らかい葉が膨らんで透明感がある柔葉系の品種と、葉が堅くシャープな姿形の硬葉系に大きく分かれます。葉の色は淡い緑から濃い緑まで、中には斑入りや黒に近いダークなグリーンもあり、葉の形や色合いでさまざまな品種を集めるコレクターも多いです。肉厚の葉には十分な水分が蓄えられ、葉の先端の「窓」の部分に日光を取り込んで光合成を行っています。
花の特徴
ハオルチアは主に葉の美しさを楽しむ観葉植物ですが、品種によってはうまく育てれば花を咲かせるものもあります。2月頃になると葉の間から細長い茎を伸ばして、6月頃にかけてその先端に白やピンクの花を咲かせます。ただ花が咲くと株の栄養が花に吸収されてしまうため、もったいないようですが株が小さい間は花芽を摘む方がおすすめです。
ハオルチアの管理
日当たり
ハオルチアは大きな木々の影や岩の間に隠れるようにして生息する植物なので、強い光はあまり好みません。多少暗めの場所でも大丈夫なので、室内でも十分育てられます。ただ、光が当たると葉がキラキラ輝く様子が見られるので、その魅力を満喫するためにも明るい窓辺などに置くことをおすすめします。
温度
ハオルチアの成育に適した温度は15～20℃です。高温と低温にはやや弱い傾向がありますが、室内で育てれば気温が原因で枯れることはありません。
ハオルチアの育て方
水やり
ハオルチアは春と秋に生育するので土が乾いたらたっぷりと水やりし、夏と冬は休眠期なので水やりを控えます。過湿を嫌いますが、水切れすると葉の艶やボリュームがなくなり葉色も悪くなります。また葉が濡れたままだと蒸れてしまうので、水やりをする際はできるだけ葉に水が掛からないように気をつけてください。
肥料
春と秋の成育期には2週間に1回程度、薄めの液体肥料を与えましょう。肥料を施すと葉がふっくらとし、ますますキラキラと輝くようになります。
植え替え
ハオルチアはゆっくりと成長する植物ですが、窮屈そうになってきたら一回り大きな鉢に植え替えましょう。植え替えに適した時期は3～5月、9～10月です。その際に横から子株が出てきている場合は株分けもできます。また付け根から外した葉を新しい土に挿す葉挿しの方法で株を増やすことも可能です。
ハオルチアの風水と花言葉
ふっくらとした丸い葉を持つハオルチアは、場を和やかにしてくれるパワーを持つヒーリングプランツです。家族が集まるリビングに最適なグリーンアイテムと言えます。また宝石のように輝く様子から、特に中国などでは縁起のいい植物として人気があり、海外から日本に買い付けに来る外国人も多く見かけられました。清楚で控えめな花の様子から、「小さな愛」という花言葉も付けられています。恋人など大切な方への贈り物にぴったりの植物ですね。
まとめ
葉先にある小窓に光が宿り、水晶のような輝きが美しいハオルチアはまさに魅惑の多肉植物です。一年中室内で育てられ、コンパクトにまとまるので置き場所も選びません。人気の品種には100万円以上の値段が付くというハオルチア。園芸店やネットでは手頃な価格でも販売されているので、ぜひお気に入りの一鉢を見つけて育ててみましょう！
