家の間取りを考える時、「家族構成」「生活スタイル」「人の導線」「設備関係の位置」「柱や体力壁など構造上の問題」など、考慮しなければならないことがたくさんあります。
その中で、空間に流れを作るために取り入れると面白いのがアップフロア、ダウンフロアです。
床面に段差を作ることで空間に立体感を演出できるでしょう。
近年では、高齢の方や身体が不自由な方のために段差の無いバリアフリーな空間が増えてきていますが、個人の住宅においては段差を付けることでのメリットや、空間の面白さという点で、あえて段差を取り入れる家庭も増えてきています。
新築はもちろんのこと、リフォームで間取りを変更する際でも、フロアに段差をつけたいとなった時、構造上の制約があるかもしれませんし、絶対にバリアフリーにしておきたい場所もあるかもしれません。
しかし、フロアの段差を上手に活用することで、もしかしたらもっと快適な空間になるかもしれません。
段差を取り入れ、自分達だけの特別な空間を演出したいですね。
段差のある家はこんなに魅力的!
和室の段差
[#38 千葉県 S様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
本来、家の造りとして、フローリングと畳とでは仕上がりの高さが異なるのですが、バリアフリーが主流になった時に床下の基礎部分で、高さの調整をすることで、フラットな床を作り出していました。
しかし、バリアフリーとは逆に、段差があるところを無くすのではなく、畳下の空間を利用するために、逆に段差を高くするという方法があります。
高くした床下に収納スペースを作ることで、デッドスペースも効率よく使用することができますし、その段差の高さによっては腰かけとしても活用できるでしょう。
自分のライフスタイルによっては、高めの段差を作ってみるのも楽しいかもしれませんね。
空間を仕切るための段差
[#32 大阪府 S様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
最近の傾向として、LDKがひとつの空間としてまとめて設計されることが多いのですが、空間を分けて認識したい場合などには、広く見せたいので間取りはそのままで段差を利用するという方法があります。
実際に少しの段差を付けるだけで、空間としては繋がっているダイニングとリビングを、別々の空間に感じることができるものです。
リビング側の床を下げることで、天井が高くなったように感じますので、広々としたくつろぎの空間として体感できるでしょう。
[#41 兵庫県 F様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
広々としたリビングとは逆に、和室は本来、天井の高さはあまり必要のない部屋ですので、床の高さを上げることで、より和室として落ち着いた空間を演出することができるでしょう。
また、リビングから続いている和室は、近年、バリアフリーや部屋を広く見せるために段差を無くしていましたが、和室の存在をアピールしたい場合には段差をつけることで、特別な空間に見えることでしょう。
こだわりの段差で遊ぶ
[#42愛知県 T様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
段差を作ることは比較的簡単ですので、「こんな空間を作りたい!」と明確な目的を持って段差を作る方法もあります。自分たちだけのスペシャルな空間になることは間違いないでしょう。
段差にひと工夫
[#44 福岡県 H様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
段差という意味では階段や舞台もそうですが、足元に照明を点けることもできますし、手すりを付けたり、昇降式にすることもできます。
段差にも色々とバリエーションがありますので、どんなものにしたいのか、しっかり検討してみても良いですね。
憧れのロフト
[#32 大阪府 S様邸 注文住宅実例 サンヨーホームズ株式会社]
段差を有効利用した空間で、最もメジャーなものがロフトと言えるでしょう。
子供の頃には、秘密基地のようで憧れる人も多かったのではないでしょうか。実際に、子供部屋にロフトを作る場合、子供が大きくなった場合でも、収納スペースとして活用できるのは嬉しいですね。
まとめ
バリアフリーが主流な中、部屋の中に段差をつけるのはちょっと・・・と思う人も多いことでしょう。
しかし、生活に支障がない間取りを考えることで、空間の演出の幅がグンと上がります。
部屋の用途に合わせて取り入れてみたら、きっと面白い空間になるでしょう。