マイホームの間取りを検討する際に、キッチンの配置を「対面キッチン」で考えている方もいるのではないでしょうか。リビングやダイニングに対し開放的な対面キッチンは、家族とのコミュニケーションも取りやすく人気のある間取りです。しかし、実際に住んでから気になるのが「音」「臭い」などの問題です。今回は、対面キッチンの音や臭いはどのような対策方法があるかご紹介していきます。
対面キッチンのメリット
対面キッチンは、大きく「ペニンシュラスタイル」「アイランドスタイル」に分けられます。一般的にペニンシュラスタイルは、レンジフード側が壁に接しているキッチンの配置で、アイランドスタイルは、シンク側もレンジフード側も通路がありアイランド=島のように独立しているものです。いずれも、手元が見えるフラットなスタイルと、手元隠しを設けてあるスタイルがあります。
対面キッチンは、家事をする人がリビングやダイニングに向かってキッチンに立っているため、家事をしながら家族の様子が見えたり、会話ができたりコミュニケーションが取りやすいことが大きなメリットのひとつです。キッチンが別空間で独立している間取りのように「孤立感」がなく、小さい子供を抱える子育て世帯には使いやすい配置といえるでしょう。
対面キッチンで注意すべきこととは?
リビング・ダイニングに向かって開放的なことがメリットでもある反面、キッチンとリビングとの距離が近づくため「音」「臭い」の問題は避けられないという面もあります。
どれくらい「音」が影響するものか、間取り図を見ているだけでは距離がつかめず気が付きにくく、また、設備メーカーや住宅会社の展示場でもキッチンを使いながら見学できるとは限らないため、住んでから「気になる」というケースも少なくありません。暮らしてから後悔しないためには、事前に音などの対策をしておくことが大切です。
対面キッチンを快適に使うコツ
では、具体的にどのような対策をすればよいか、ここからは「音」「臭い」対策に有効な方法をご紹介します。
静音シンク・静音水栓を利用する
キッチンシンクは静音設計のものがおすすめです。シンクに水が落ちる音は意外と大きく、洗い物をしている時に会話が聞き取れないこともあります。また、リビングでテレビを観ている家族が、音量を上げないと聞き取りにくいということもあります。シンクを静音設計にすることで、水の音の軽減が期待できます。最近のキッチンメーカーは、標準仕様が静音設計になっていたり、オプション対応でできたり、さまざまですので確認してみましょう。
レンジフードを壁で仕切る
対面キッチンであっても、レンジフード前には壁を設けることで、フード使用時の音や調理中の音が軽減されます。キッチンに立って家事をする人にはあまり違いがないかもしれませんが、リビングやダイニング側には有効です。油ハネなども防ぐことができ、お手入れも楽になるためおすすめです。
また、レンジフード前に壁を設けるのは、「臭い」対策としても期待できます。フルオープンのアイランドキッチンのようにフード前もリビングに露出している場合、高性能なレンジフードであっても、やはり臭いは逃げやすくなります。リビングとキッチンの距離が近い場合は壁を検討してみましょう。
まとめ
対面キッチンは家族との会話を楽しみたい方には理想的な間取りです。快適な家族とのコミュニケーションを手に入れるためには、実際の生活の中で想定される「音」「臭い」にも注目してみましょう。展示場などでキッチンで水を流したときなどに、どのくらい音が気になるかシミュレーションしてみることもおすすめです。また、マイホームを建てた知人・友人などにキッチンの使い勝手をぜひ聞いてみましょう。