素敵な部屋に出会った時、「なぜその部屋がオシャレなのか」「オシャレに見せているものは何か」を考えたことはあるでしょうか。
単純に部屋の広さや天井の高さの違いで、余裕のある優雅な部屋に見えたり、物が詰まっている手狭な部屋に見えてしまうことはあるでしょう。
しかし、あくまで部屋自体の条件は土台であり、その場所をどう演出するのかで部屋の雰囲気は大きく変わります。
空間をコーディネートするためにも、まずは自分がどんなテイストの部屋が好きなのかを考えてみましょう。
好みのテイストが分かれば、それを基に部屋の家具やインテリア小物など選択すれば、自然とまとまりのあるオシャレな空間になることでしょう。
トラディショナルスタイルで格式高いクールな空間にしたい!
モダンテイストや、北欧スタイル、カントリースタイルなど、日本で馴染みのあるテイストとは違い、トラディショナルスタイルは自分で部屋を演出するのが難しく思われがちで、どこから手を付けたら良いのか分からない人も多いのではないでしょうか。
実際に部屋のテイストを決める時も、自分の好みはもちろんのこと、身近な市場に商品があり、手に入れやすいか、日本の部屋に上手に取り入れることができるのかを考えてから、決める人も多いでしょう。
格式高いホテルなどで見かけることはあっても、個人住宅にあまり馴染みがないトラディショナルスタイルですが、特徴を理解することで、自分の部屋にも上手に取り入れることができるでしょう。
トラディショナルスタイルとは
ヨーロッパの宮廷から生まれた格式高い雰囲気の家具やアクセサリーをコーディネートした、フォーマルなスタイルをトラディショナルスタイルと言います。
「伝統的」「落ち着いた」「高級」このようなイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。
実際にインテリアには高級感のある本物の素材が使用され、フォルムは流線型が多く、フェミニンで華やかなイメージを作りやすいでしょう。
また、壁面や空間全体を左右対称にレイアウトするのが特徴的です。
部屋全体としては、家具の色を統一し、クラシカルな雰囲気の物を取り入れるとまとまりのある部屋になるでしょう。
アメリカントラディショナル
トラディショナルスタイルは、それぞれの国の歴史的背景が大きく影響してきますので、国や地域毎に様式の特徴が異なります。
日本に馴染みのある代表的な様式として、アメリカントラディショナル、ヨーロピアンクラシック、フレンチトラディショナル等があります。
アメリカントラディショナルは、18世紀~19世紀半ばにかけて繁栄した、アメリカの古き良き時代の名家の伝統的なフォーマルスタイルです。
英国のジョージアンスタイルをアメリカ流にアレンジしたものを基調としているのですが、英国ほど格式張らず、アットホームな雰囲気を演出しやすいので、日本の住宅にも取り入れやすいでしょう。
ファブリックには、伝統的な織りや柄を使うと雰囲気が出やすいでしょう。
リビング
寝室
ヨーロピアンクラシック
18世紀後半~19世紀のヨーロッパで流行した、いくつかの様式をミックスした歴史様式の折衷スタイルです。
ヨーロッパの伝統スタイルで、内装の背景はネオクラシックスタイルが多く、家具はネオクラシック様式、アンピール様式、ビーダーマイヤー様式がミックスされています。
英国のアンティーク家具との相性がとても良く、チョコレートのような濃い茶色と、重厚な彫りが格式と伝統を感じさせてくれるでしょう。
また、英国のアンティーク家具が造られた当時のイギリスと、現在の日本の住宅環境がとても良く似ているため、日本の住まいに合う小ぶりなサイズのものが多いので採用しやすいでしょう。
また、オーク材を使用されていることが多く、木材の家具という意味でも日本の住宅や和室などにも相性抜群です。
ダイニング
寝室
フレンチトラディショナル
ルネサンス以降のルイ14~16世のスタイルをミックスしたスタイルになります。
花柄や色彩の華やかさや、サロンのような優美さを演出するのが特徴です。
ロココ様式やネオクラシック様式を取り入れた壁面、大理石やタイルを張った床、家具は金飾りや寄木細工や猫脚など、優美な物を取り入れましょう。
また、カーテンなどのファブリックの色は、澄んだ純色を採用すると良いでしょう。
ダイニング
寝室
まとめ
煌びやかではないのに、豪華で、かつ上品でクールさを演出できるのが、トラディショナルスタイルです。
一見、コーディネートが難しく、上手に取り入れられないと思われがちですが、トラディショナルスタイルがどんな様式なのかをちゃんと把握することで、上手に演出することができることでしょう。
家や部屋という空間は自分や自分の家族だけの大切な場所です。
妥協することなく、自分好みの一番、居心地の良い場所を目指したいですね。