住宅に使われる窓には、木製、樹脂製、金属製などがありますが、この素材は主に「枠材」のことを指しています。枠材によって性能も異なりますが、実は窓に使われているガラスの種類も大きく性能にかかわる部分なのです。中でも「Low-Eガラス」は、遮熱効果があることで知られています。今回は、Low-Eガラスの特徴などについてご紹介していきます。
Low-Eガラスとは
Low-Eガラスとは、Low-E金属膜がガラス面にコーティングされているもので、基本的には、ペアガラスやトリプルガラスなどに採用されています。Low-Eガラス仕様にすることによって、次のような効果が期待できます。
遮熱効果
Low-E金属膜が、強い日差しを遮ってくれるため遮熱効果が期待できます。金属膜を室外側にコーティングした遮熱特化タイプなら、日射をおおよそ50%カットすることが可能です。西日で夏の日差しが強すぎる窓には、遮熱特化タイプがおすすめです。
断熱効果
Low-Eガラスは、室内の空気を外に逃がしにくい性質もあります。そのため、夏は冷房で冷やされた空気が逃げにくく、冬は暖められた空気が外に逃げにくいというメリットがあります。
紫外線をカット
遮熱効果は、日差しによる日焼け軽減にもつながります。フローリングやカーペット、家具など窓の近くで日が当たっていると、色あせなどが起こりやすくなりますが、Low-Eガラスで紫外線も大幅に軽減できます。年々、夏の日差しが厳しくなっていると感じている方も少なくないでしょう。日焼けは素材の劣化を早めることにもつながりますので、予防は大切です。
Low-Eガラス+アルゴンガスで性能アップ
断熱性能を高める仕様として、Low-Eガラス+アルゴンガス入りがより高い断熱効果を発揮します。アルゴンガスとは、空気中にもほんの少し存在する無害な不活性ガスです。ペアガラスやトリプルガラスの内部にガスを注入することによって、室内と室外の空気の熱伝導を抑える働きをします。熱伝導を抑えるということは、暑さ、寒さが伝わりにくくなるため、高い断熱効果を得ることができます。
まとめ
今回は、遮熱、断熱効果が期待できるLow-Eガラスについてご紹介しました。近年は、夏の暑さ対策が必要と思えるほど猛暑になることも多く、遮熱効果によっては冷房の効率も変わり光熱費にも影響します。もちろん、冬の寒さ対策にも効果的ですので窓の仕様を選択する際には、ぜひ参考にしてください。