日本の家に、昔からあって当たり前だった和室ですが、近年ではマンションの増加や、ベッド利用の増加、老後のバリアフリー対応のため等、色んな理由から、和室の数が減ってきています。
しかし、和室のある家がこのまま単純に無くなってしまうのかと言えば、全くそんなことはありません。
実際に、新築時やリフォーム時に和室を取り入れたいと希望する人もたくさんいるのです。
旅行先の宿を決める際、豪華なホテルで元気いっぱい遊びたいと思う時もあれば、老舗の旅館のい草が香る和室で、心癒される旅にしたいと思う時もあるでしょう。
洋室には洋室の、和室には和室の良いところがあり、選ぶ時のポイントが違うということです。
では、日常生活においてどちらの方が過ごしやすいのか・・・和室は減ってきているのだから、生活する上で不便なのではないかと思うかもしれません。しかし、実際に比べてみると、洋室より良い点もたくさんあることが分かるでしょう。
和室の有効的な使用方法を分かった上で、自分の生活に合ったものを取り入れたいものです。
和室の上手な使い方
小さい赤ちゃんのいる時期に大活躍
利便性という意味で和室が一番大活躍するのが、小さい赤ちゃんや子供がいる時期ではないでしょうか。
赤ちゃんがいる場合、畳の上にベビー布団を直に置くことができますし、部屋の広さによっては、その隣にお父さん、お母さん、その子の兄弟の布団まで並べることができるでしょう。
ベッドをたくさん並べるのは大変ですが、和室ではそれを簡単に行うことができます。
また、小さい子供はおもちゃで遊ぶ際には、床に座って遊ぶものです。
直に座るとお尻が冷えてしまうからといって、カーペットを中途半端に敷いてしまうと、足が引っ掛かって転ぶ原因になることもあります。
畳はそのままで十分柔らかく、昼寝をさせる場所としても向いているので、小さい子供のいる家庭に向いていると言えるでしょう。
来客時に利用方法が多数
来客や遠方から親族が来た時など、普段の人数以上の人が訪れた時、急にイスの数を揃えるのは難しいですよね。
そういう時に、フローリングに座ってもらうのは気が引けますが、和室の畳の上であれば、座布団やクッションがあれば、十分なおもてなしになるでしょう。
また、泊まってもらう場合にも、布団を用意しておくだけで良いので、気軽に提案することができるでしょう。
来客の多い家庭には、和室は重宝することでしょう。
押入れならではの収納方法ですっきり解決
洋室に備え付けてあるクローゼットタイプの収納と違い、和室の収納は押入れタイプになります。
押入れタイプは腰の辺りに仕切り棚があることで、上部と下部に分かれています。
特に布団などは、湿気に弱いため、下部ではなく、上部の空間にすのこを敷いて収納することで、通気が良い環境で収納しておくことが可能です。
両方の空間を上手に有効活用することで、和室の良さをさらに実感するでしょう。
襖を開けて、部屋を広く見せたい
近年では、リビングやダイニングに隣接して和室を作る間取りが増えています。部屋を使用していない時に襖を開けることで、リビングと繋がって見え、大きな空間を作ることができるでしょう。
畳で体も心もリラックスできる優しい生活を
畳はフローリングより柔らかく、体に優しいと言われています。
ベッドを使用する場合には異なりますが、普段、少しの時間ごろごろしたり、気ままにくつろぎやすいのは和室ではないでしょうか。
そして何より、畳特有のい草の香りは、どこか懐かしい気分にさせてくれ、自然と心が穏やかになることでしょう。
昔ながらの仏間として活用
昔は仏壇が多くの家に置いてあったものですが、近年はその家ごとの考え方によっては、家に置かない人もいることでしょう。
もし家に仏壇を用意したいと考えている場合は、仏壇と言えば仏間であり、仏間は和室ととてもマッチします。和室の存在理由として十分な理由になるでしょう。
まとめ
和室は、自分の生まれ育った家に無くても、出掛けた先にあったり、日本家屋の写真で見たりと、日本の文化としてどこか心の片隅に残っているものです。
そして、不思議なもので、和室にあまり馴染みがなくても、心が安らぐ空間として、とてもリラックスして過ごせるでしょう。
和室を取り入れたくても生活スタイルによっては、取り入れるのが難しいこともあると思いますが、気になる人は前向きに和室を検討してみても良いのではないでしょうか。