一本モノ景色盆栽の作り方-前編-
作り方を教えてくださったのは、自由が丘にある「shinajina (品品)」さんです。



自由が丘 shinajina(品品)
日本で長い歴史を持つ盆栽を、もっと自由に楽しめる新しいスタイルとして考案した「景色盆栽」を創造するお店。一般ユーザー向け商品販売や店舗プロデュース、誰でも楽しく学べる「景色盆栽教室」など幅広く展開中。ちなみに「景色盆栽」とは、植木や苔をベースに、限られたスペースの中で、自分の直感で生まれた世界感を自由に作り上げる独自の手法。もちろん使用する鉢も制限ナシのフリースタイル盆栽なのデス♪
品品代表/作家 小林健二さんプロフィール
長野県小諸市出身。実家が工務店を営んでいたこともあり、幼少の頃から建築や庭造りに興味を持ち、造園設計の世界へ。そこで庭造りを極めるなら盆栽を学ぶべきとアドバイスを受け、アメリカ在住の日本人盆栽作家を紹介され、現在最もおしゃれな街として話題のポートランドへ。約2年間のアメリカ生活の中で、自由な発想で楽しむ新感覚の盆栽に出会い、帰国後その素晴らしさを伝えるため、2002年に品品をスタート。モダンでシンプルな独自のスタイル「景色盆栽」を生み出し世界中に発信する。
今回作るのは一本モノ景色盆栽。
一本モノの景色盆栽とは、小鉢に苗を1本植えて、苔と化粧砂を使って小さな庭を作り上げるスタイル。
今回は、土の作り方から仕上げまでを前半後半に分けてご紹介します♪
土の準備 五感を研ぎ澄ませて土を創る。
まずは盆栽用の土を作ります。苗木を植えるために必要な土や砂の条件は「通気性」、「排水性」、「保水性」の大まかに3点。1種類の土や砂だけではこれらの条件を満たすことができないので、数種類の土や砂を配合して仕上げるのが基本です。今回は盆栽用土の基本の配合である、赤玉土3:桐生砂1:富士砂1:ケト土1と元肥を用意します。
①ケト土 ②桐生砂 ③富士砂 ④赤玉土
{1} ケト土を潰す
最初にケト土を大まかに潰します。
{2} 土全体を混ぜ合わせる
ケト土は湿り気があります。他の土を少しづつ混ぜ合わせて全体をなじませていきます。
{3} 全体がふっくらしてきたら終了する
まんべんなく混ぜると、全体がふんわりとしてきます。
鉢の準備
一本モノ景色盆栽を植える鉢の準備を行います。
鉢の底に有る水捌け用の穴にアミを敷いて育て良い鉢を作ります。
{1} 底網をカットする
鉢穴より一回り大きなサイズで底網をカットします。
{2} 盆栽用アルミ線をカットする
鉢穴より一回り大きな長さでアルミ線をカットします。
{3} 針金をコの字にして鉢底ネットに取り付ける
アルミ線を鉢穴の幅に合わせてコの字に折り曲げ、鉢底ネットの真ん中で通します。
{4} 鉢穴に鉢底ネットをセットする
鉢の内側から外に向けて鉢底ネットと差し込み、裏側でアルミ線を折り曲げます。
{5} 余ったアルミ線をカットしてできあがり。
鉢の底に折り曲げたアルミ線の余った部分をカットして出来上がり。
植え付けの準備
水捌けを良くするための鉢底石を底が埋まる程度に入れておきます。
次回から完成に向けて景色を作っていきます
今回は「景色盆栽」を作るためのベースとなる鉢の準備と土の準備を行いました。特に、土は購入した苗の土には虫が混在していたり、この先景色盆栽を長持ちさせる事を妨げるので、しっかりと作って植え付けを行う必要がありますので、しっかり理解しておいてくださいね。
次回はいよいよ完成に向けて進めていきます。
次は一本モノ景色盆栽-後編
今回紹介した道具などはshinajina(品品)自由が丘店、
オンラインショップ(一部)でもご購入いただけます。
shinajina (品品) 自由が丘店
〒158-0083 東京都世田谷区奥沢2-35-13 TEL:03-3725-0303
shinajina(品品)の景色盆栽教室
小林健二先生がおこなっている初心者向けの盆栽教室です。初季節の苗と品品の鉢を使用し、基本的な土のつくり方やお手入れの仕方、コケ(山苔)を使い、一つの景色をつくり上げるまでの基礎を学べる盆栽教室です。もちろん何度でも受講でき、使用する山野草・苗木や鉢(植木鉢)も毎回違いますので、上級者の方でも楽しめます。 完成した作品はお持ち帰りいただき、育てながら四季の景色を楽しむことが出来ます。
詳細URL:http://www.sinajina.com/school.html
shinajina(品品)オンラインショップ
詳細URL:http://www.sinajina.com/sina.html